2019年4月20日土曜日

第18回定期総会を開催  事業計画をはじめ、新年度の体制と方針を承認


森林塾青水の第18回定期総会を4月6日()午後一時より、東京都渋谷区の環境パートナシッププラザのセミナースペースにおいて、会員及び関係者27名の参加のもとに開催しました。議事に先立ち、草野塾長、続いてみなかみ町エコパーク推進課の小林勲さん、森林文化協会の斎藤義浩さんが挨拶。その後、清水顧問を議長に選出し、事業報告では昨年度の活動を振り返るとともに、新年度の事業計画・収支予算案、役員の選任等について審議。それぞれ原案の通り承認されました。

 ※写真 草野塾長挨拶
 
 

 

森林塾青水は、「飲水思源」「人と自然のほどよい関係」「継続はチカラそしてタカラを創る」の基本理念のもと、「地元のチカラに都市住民のチカラを加えて、自然の恵みを持続的に利用する仕組み」の構築と維持に取り組み、上ノ原で活動を始めてから丁度15年が経過しました。今年度は、活動の地元主導体制への移行を図りながら、みなかみと藤原の地域関係人口として深いつながりを持ちながら、特に下記の点に重点をおいて取り組んでゆく予定です。

 

ユネスコエコパーク、ふるさと文化財の森指定に沿って、都市住民、地元住民、行政との協力体制を再構築、現地リーダーたちをバックアップし、現地主導体制への橋渡しを図る。

茅刈数増産対策。半減した茅刈衆の穴を埋める施策を継続していきます。

下流圏部会の活動を試行、藤原に軸足を残しながらも下流圏会員向けの、親睦的な楽しい活動を目指す。

 

また役員選任では、長年、青水の会計を担当してきた林部良治会員が幹事を退任。今年度から青水の会計は松澤事務局長補佐が担当することとなりました。林部会員からは会計収支の視点よりユニークな挨拶がありました。新年度の役員構成と事業計画は次の通りですので、引き続き皆さまのご理解とご支援をお願い致します。

 

今年度役員構成

塾長 草野  洋 全般統轄 事務局長兼務(企画・予算統括、総会、幹事会)、現地移行準備協議、下流圏プログラム統轄

塾頭 北山 郁人 全般統轄補佐・プログラム企画・みなかみ事務所長(地元・みなかみ町役場ならびに支援企業との連携窓口)、現地移行準備協議、地元活動活性化(麗澤FWなど)、古民家・倉庫・機器管理

 

幹事 稲  貴夫 広報(「茅風」編集長)、東京楽習会、総会/セミナー

岡田伊佐子 麗澤中「樹木観察会/FW」、自然ふれあい学習、東京楽習会、総会/セミナー

尾島キヨ子 麗澤中「樹木観察会/FW」、下流圏プログラム補佐、茅刈り合宿

西村 大志 WEB管理(H/P・ブログメンテなど)、助成事業、広域連携補佐(草原再生ネット、草原サミット)、麗澤窓口、樹木観察

増井 太樹 広域連携(草原再生ネットワーク)

松澤 英喜 事務局長補佐(予算管理、会員管理、総会、幹事会ほか)、会計・出納、定例活動関連事務、助成事業補佐、WEB管理補佐、現地移行準備協議

吉野 一幸 地元代表(地元の活動参画促進、NPO奥利根ネットワーク、地域貢献プログラムほか)

稲  貴夫(兼務) 会計監査

 

※備考 現地移行準備協議会は幹事全員で対応、事前調整は上記3者で対応

 

顧問 安楽勝彦 笹岡達男 滑志田隆 清水英毅 高野史郎

 

オブザーバー/相談役

     小林  勲 行政/みなかみ町役場窓口(エコ・パーク推進課)

     林  親男 地元関係相談役(藤原案内人クラブ)

     川端 英雄 アドバイザー

 

今年度の事業計画と活動日程

 主な事業計画と活動日程は下記のホームページに掲載してあります。


 ※トップページからは、「森林塾青水とは」→「年次総会決議事項」へ進んで下さい。

 参加のご案内は、開催日の約一カ月前を目途にホームページに掲載します。皆様のご参加を心からお待ちしています。

セミナー

総会終了後、セミナーが開催されました。上ノ原で活動を始めて15年。活動の重点を地元に移行するとともに、「飲水思源」の原点を忘れることなく、地域関係人口の繋がりを保ちながら下流圏での活動を展開してゆくというこれからの課題を全体で共有していきます。

今年は「上ノ原、里山の保全と活用について、過去・現在・今後」をテーマとして、元塾長の清水顧問、草野塾長、そして地元の活動の核となってきた北山塾頭より、それぞれこれまでの活動を振り返りつつ、将来への展望を語っていただきました。清水顧問からは、青水設立の前史も含めて、様々な形で関わってこられた方々のエピソードも交えてお話しいただきました。また草野塾長からは茅場の維持及び再生のためのハード、ソフトにわたる様々な取り組み、及び北山塾頭からは地元藤原地区の現況やNP法人奥利根源流ネットワークの活動なども交えながら将来展望も含めてお話しいただきました。

続いて、みなかみ町エコパーク推進課の小林課長補佐より、「エコパーク」および「ふるさと文化財の森」についての解説をいただき、特に後者については、今後一層青水との連携を深めながら、上ノ原を地元及び文化財の保護のために生かしてゆきたいとの話をいただきました。
 

 
※写真 清水顧問、笹岡顧問




(報告 稲)

2019年3月20日水曜日

キャンドルナイト・雪原トレッキング

今年度の最後のプログラム、キャンドルナイトと雪原トレッキングは、3月9日10日に8名の参加者で行った。
初日は、会場であるサンバード藤原スキー場で藤原雪まつりのお手伝い、雪像やかまくらなどを作る作業をである。青水は、そり滑り台を受け持って2時間ほどで完成。そのあとはキャンドルの設置、点灯を行って宿に帰り夕食を済ませて再び会場へ。
藤原雪祭りは夜の祭りである。豪雪地を逆さにとり、スキー場に訪れるお客様とともに楽しむ。ファイヤーパフォーマンス、松明スキー滑降、ファイアーバルーン、プロジェクションマッピング,花火、おもてなし、地元名産品などの夜見世も出て賑やか。かまくらの中ではコーヒーショップが良い香りを漂わせていた。締めは華麗な花火で。余韻を残して宿に帰る。
 2日目は、大幽洞までの雪原トレッキング、今年は雪が少なく、堅いのでカンジキ不要、参加者には小学生もいたが、3時間ほどで無事帰還。
 上ノ原はやはり積雪は少なめ、この分では今年も雪のない野焼になりそうだ。


青水が受け持ったそりの滑り台

プロジェクションマッピングが写ったぐんまちゃんの雪像


谷川岳をバックに大幽洞へのトレッキング


                                     草野記


2019年2月7日木曜日

小貝川・菅生沼の野焼きに参加ー流域連携の取り組み


1月26日に開催された茨城県南部を流れる小貝川河川敷での野焼きに、今年も流域連携活動の一環として参加しました。

青水からの参加者9名は関東鉄道常総線の水海道駅で待ち合せ、集合場所である小貝川河川敷に歩いて移動しました。全体の参加者は合計約80人。開会のセレモニーと作業内容の説明が終わると、早速防火帯の整備作業に取り掛かりました。

昨晩の予報では雪や強風が心配されていましたが、晴天で風もさほど強くはなく、野焼きのコンディションは最良。最初に火入れした上流側のオギ原は勢いよく燃え上がり、続く二ヶ所も順調に予定通り進みました。
 
小貝川オギ原に火入れ

小貝川2ヶ所目

小貝川3ヶ所目で終了


 

野焼きを主催する「自然友の会」代表の的場さんによれば、小貝川のこの地域は狭い範囲に多数の絶滅危惧種が生息していて非常に貴重であるが、条例などによる法的な保全の網がかけられていない。その中で、野焼きなどの保全活動に取り組む民間の地域団体も高齢化が進んでいるため、この取り組みを次の世代への継承してゆくことが大きな課題になってきているとのことでした。自然環境の保全、継承は、地域社会そのものの継承とダイレクトに結びついていることを実感しました。

 

翌1月27日は、菅生沼の野焼き。青水からは10名が参加し、守谷駅に集合してから車に分乗して集合場所の菅生沼「ふれあい広場」に移動しました。この日の参加者は、地元の菅生沼を考える会や小学校、高校の児童・生徒の他、遠方からも含めて約三百名の大所帯。

9時から茨城県自然博物館の小幡さんの進行で開会式。はじめに博物館の横山館長が挨拶。続いて地元常総市の神達市長他、県議、市議等の挨拶の後、小幡さんから菅生沼と野焼きについて説明がありました。

菅生沼にはタチスミレ、トネハナヤスリ、ハナムグラ、エキサイゼリの4種の絶滅危惧が生育していますが、最近は外来種のオオブタクサやセイタカアワダチソウが増えてきているとのこと。また、今年も菅生沼の観察会を博物館主催で5月19日に、地元の菅生沼を考える会主催で翌週の26日に開催されますが、菅生沼が常総市の天然記念物に指定されたこともあり、見に来る方場合は個別ではなくどちらかに参加してほしいとのことでした。

開会式が終わってから十時半まで、防火帯の整備作業に取り掛かり、青水のメンバーもレーキなどを使って防火帯の枯れ草を掻き寄せる作業に汗を流しました。
 
菅生沼防火帯整備
 

風が出てくる心配があったので、作業を終えると直ちに十字形の仮設防火帯で四ヶ所に区分けしたヨシ原を順番に火入れしました。風下から火入れするので、最初はチョロチョロですが、半分くらい燃え、安全になったころを見計らって風上から火を入れると、空高く炎を燃え上がらせながら瞬く間にヨシ原を焔が舐めていきます。
 
菅生沼十字に切った仮設防火帯
 
菅生沼 一瞬炎が空高く

菅生沼 十字に切った4ヶ所目を焼いて終了

 
 

野焼きがすべて終了してから残った参加者で集合写真を撮りましたが、その頃には大分風もでてきました。野焼きを安全に行うには、適切な状況判断が大切だと痛感しました。(稲 記)

2018年11月23日金曜日

自然の恵みに感謝 茅出&十日夜&山の口終い

 収穫の秋、みなかみ町藤原上ノ原には10月下旬にボランティアで刈った茅ボッチと村の茅刈衆(二人)が刈ったボッチおおよそ680基が立って(中には倒れて)茅出しを待っていた。
十分に乾いて運び出しを待つボッチ

 刈った茅を世に出し、屋根萱として商品にするための茅出しは重労働ではあるが茅に「第二の茅生」を与えるため大切な作業である。
 今年の茅出しは、11月17、18日、好天の中で9人が参加して行われた。雪の中で行うこともあるこの作業であるが今年は雪もなく茅ボッチの乾燥も十分である。
 その数、村の茅刈衆に約1か月かけて前日まで黙々とやっていただいたのが514ボッチ、茅刈合宿で74ボッチ、イベントでボランティアが刈ったのが80プラスαであるので680ボッチ(3,400束)があるはずである。
 これを、ビニールひもで縛り、穂先を持って、一回に2ボッチ、乾燥が良くて軽いものは4ボッチを道路まで引き出す。

穂先をもって曳きだす
ボランティアが刈ったボッチの約1/3が倒れ、これは湿っているので一つで2つ分ぐらいの重さである、倒れたボッチは品質も悪くなる、来年は倒れないような縛り方を徹底しなければならない。上り下りを何往復もするので相当な重労働である。この作業をしないと茅は世に出ない。
 今回の参加者は、すでに何度も経験しているので要領が良い、ボッチのある位置で上りにするか下りにするか判断する、もちろん下りが楽である。
 参加者が少なかったので、2日間で終わるか心配したが、全員奮闘の甲斐あって、1日目で約8割を搬出して、町田工業のダンプトラック1台に積み込み、送り出した。
嫁にやる気持ちで積み込み

 明日の見通しがついたところで、下山、途中、遊山館の前で十日夜の餅つきと「藁でっぽう」づくりをいっしょにやる。
すっかり好青年に成長したK君、薪割で鍛えているので腰つきが良い

藁でっぽう


 この夜は、陰暦10月10日、十日夜(とうかんや)である。稲刈りを終わって、田の神が山へ帰っていくのを送る行事、群馬,埼玉,山梨,長野県にかけて行われているようで、子供たちが藁の棒をもって土をたたいて(モグラをたたく)次の年の豊穣を祈る。子供たちにはお菓子がふるまわれる行事であり、北山さん達が40年ぶりに復活させた伝統行事であり、日本版ハローウインともいえるが渋谷でバカ騒ぎする幼稚な大人に見せたい行事である。
 その十日夜の子供たちが7時半ごろに宿の「樹林」にやってきて藁でっぽうを振り下ろしながら「とうかんや とうかんや あさそばきりにゃ ひるだんご よう(ゆう)めしくっちゃ ぶったたっけ」とはやし言葉を唱える。みんなが持参したお菓子が子供たちにふるまわれた。
とうかんや~ とうかんや 水玉は雪ではあ
りません

明日は山之口終い、茅出しの収穫作業にふさわし伝統行事が体験出来た。空には十日の月が雲間に見え隠れしていた。
 2日目は、昨日の残りの茅出し、昨日、はかどっているので2時間程度で終わると踏んでいたが1時間30分ほどで終了して、北山さんのキノコの種コマ打ちも手伝った。町田社長が、腰痛をおして、運転してきていただいたダンプに積み込んだ。


 看板を外して、全ての作業を終わり、「山之口終い」の神事を厳かに行い、収穫の恵みと今年1年の作業が安全に終わったことに感謝した。
十二様に感謝

茅出しメンバー

 この後、ご厚意に甘えて深津フミ子さんの畑で、大根、キャベツ、サトイモ、ヤーコンなどをたくさんいただいた。また、参加者には、林 幸雄さんから新米(ゆめぴりか)をいただいた。
もう一つの収穫作業

 今年も野焼から始まった茅場の作業は茅出しで終了、上ノ原はこの後、雪に埋もれる、今年の茅刈は古民家合宿でどうにか古民家1棟分の茅束を確保できたが上ノ原のキャパシティからするとその量は1/3である。
谷川岳バックにボッチのある風景

この時季の茅場とカラマツ林

                       

                                草野記

 

2018年11月4日日曜日

麗澤中1年生 上ノ原茅場で学びそして遊ぶ

 10月24日(水)柏市の学校法人麗澤中学・高等学校の中学1年生148人が「奥利根水源の森フィールドワーク」の学校行事で上ノ原を訪れました。
 生徒たちは23日に藤原入りし、藤原ダムサイトで地元の古老からダムの役割などを聞き、上ノ原に近いホテルに宿泊する二泊三日のフィールドワークです。
 前日は夜中に大雨が降り、当日も危ぶまれた天気ですが見事に回復して、紅葉は急速に進み真っ盛りとなりました。
 この日に備え、前日入りした、日光、新潟、東京、神奈川、千葉から集まったインストラクターたちは、下見と茅穂などの材料集めを行って受け入れに万全を期しています。
 今年のプログラムは、クラスが5組から4組になったことや昨年の反省点を踏まえ修正して臨みました。主な修正点は、プログラム全体に時間的余裕を持たせるため、開始時間を若干早め、「森林・草原散策」「草原と遊ぼう」の時間配分を増やしました。
 移動時間を少なくして見学目的を昔の「暮らしと知恵、茅の使われ方」に絞ったため諏訪神社の見学は取りやめ。また、昨年まで実施していた「茅編み」は事前の準備の負担軽減のため見送り、代わりに茅クラフト「茅ほうき」づくりを「草原で遊ぼう」に組み込みました。
 メニューは、「森林・草原散策」、「茅刈体験」「草原で遊ぼう」「雲越家見学」の4つ、このうち昨年から採用した「草原で遊ぼう」の内容は、「見えない森(目隠しトレイル)」「茅帚づくり」「茅飛ばし」「草原のハガキづくり」「きままに草原探索(特にメニュー化していないが)」を用意して生徒たちに自由に選ばせました。
 「見えない森」は目隠しをしてあらかじめ張ったロープを伝わってゴールを目指すものでスリル満点で弱者の立場も経験できるものです。「茅ほうきづくり」は、茅の穂を集めてミニチュア箒をつくります。最初は生徒たちに茅穂を集めさせる予定でしたが前日や当日インストラクター達が採穂しました。
 「草原のハガキづくり」は草原にある葉っぱや草花をハガキに張り、両親や友達にお便りして、みなかみのことを話題にしてもらう狙いがあります。
 生徒たちは、クラスが2つのグループに分かれ、同じメニューをインストラクターの指導のもと行っていきます。
 タイムスケジュールとメニュ-の関係は下記のとおりですが、学校側と当方の打ち合わせが不十分で上ノ原への到着時間がおくれため最初のクラスは森林・草原散策の時間を短縮しましたが、そのほかは天候に恵まれ、インストラクター達の機転もあっておおむね順調に進みました。
 中にはやんちゃなクラスや私語に夢中なグループあってインストラクターからおしかりを受けたこともありましたが、「未来からの留学生」である子供たちの貴重な体験のお手伝いをすることができました。インストラクターの皆様、先生方お疲れ様でした。プログラムの不備や改善すべき運営方法は今年の反省を反映させて進化させます。
     
前日の準備 茅穂の採取・加工

草原で遊ぼうの説明を聞く生徒たち

森林・草原散策 「ははその泉」で水源かん養の働きを実感
「昨夜頂上に降った雨は皆さんが21歳になったころここに湧いてくる」
 

2018麗澤FWプログラム

                                                                                                                        草野記