2018年8月4日土曜日

汗だくの防火帯整備 -安全な野焼のために-

今年の夏はとにかく暑い、体温を超えるのが当たり前になっている。
人間は、家、オフイス、車、電車と冷房の効いたカプセル状の空間から空間に移動して過ごしている。冷房の効いた空間はまるでシェルターになってしまった。
 標高1050mの上ノ原は過ごしやすいかと思ったら34度。風もない。灼熱の草原となっていた。ススキも葉を丸めて日焼けを避けているようだ。今年の茅の出来具合が心配だ。

この時季の上ノ原は清涼感に満ちているはずだが
今年は暑さが邪魔している


温度計は34度


 7月21日、22日、真夏の茅場の維持作業、重労働の「防火帯刈払い」を行った。
参加者は刈払機の取り扱いがベテランの域に達した8名とこの時季の草原風景が大好きな5名。刈払機組は、例年のように常設防火帯の刈り払い。来年の野焼きはCブロック(町道と林道、十郎太沢とカラマツ共有林に囲まれた区域)。茅場は4本の防火帯と道路で囲まれている、この防火帯が雪のないときの野焼の安全を守ってくれる。刈り払は重労働だが大事な作業である。
 作業前の注意事項や替え刃をして早速作業に取り掛かる。もう5年以上刈り払いしているので植生が変わり、草丈も比較的低く、灌木もないので刈りやすいがそれでも高い気温とエンジンの熱で10分も続けると汗だく、熱中症予防のための水分補給と30分ごとの休憩を指示したが、刈りだすと夢中になる人ばかり、心配しながら作業の様子を見回りして声をかける。
 刈り払いは能率が上がり、1日目に約80%を終了、二日目に1時間ほど作業をして完遂。お疲れ様でした。
 もう一組は、茅刈の際に作業がし易いように、今の時期にヨモギ、ハギなどの邪魔になる雑草(ゴミ)を取り除いておく「雑草木除去」の作業である。これも炎天下、頭に直射光を受けながらかがみこんでやる過酷で地味な作業である。でも、これをやったところとそうでないところの茅刈作業の違いは明らかである。楽しみはススキの中に夏の草花や赤とんぼ、ヒメシジミチョウなどの上ノ原の賑わいを観察できることである。黙々と作業をする皆さんに感謝。途中、今夜のクロモジハ―ブウオ―タ―用のクロモジを女性3人に採取してもらった。
 午後3時半、暑さを考えて、作業を早めに切り上げ、ミズナラ林内の新しい作業道を散策することにした。林の中は、陽を遮る樹木があり蒸散作用で草原とはかなりの温度差、フィトンチッドの作用もあって生気を取り戻す。これが森林セラピー。来年は作業も取り入れた森林セラピーを本格的にやってみたい。
今回は、スイカ、トマト、キュウリ、ビールを十郎太沢に冷やしておいた、これが皆さんに大好評。
 疲れた身体を、「たかね」の温泉と、クロモジハ―ブウオ―タ―で癒して、ホタル探し(一匹確認)と最後まで涼しさを求めた活動でした。
クロモジの枝を精製したものは透明感が
あります。
今回は、刈り払いの雄姿と上ノ原の草花の写真を載せておきます。
                                
                                          草野記

Sさん
 
Oさん
 
Iさん夫妻
 
Kさん
 
KWさん
 
達成感あり
 
カセンソウ
 
オカトラノオウ
 
サラシナショウマ
 
ウツボグサ
 
ウバユリ
 
シシウド
 
ガクアジサイ
 



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