2021年10月8日金曜日

上ノ原でリトリート体験~ミズナラ林の間伐とキノコの駒打ち~

  今年度はコロナ禍でこれまでまともな活動が出来ない日々が続いていたがなぜか感染者数が激減し緊急事態宣言も解けたことで、10月2日、3日と久しぶりの上ノ原行きとなった。
 今回のプログラムのメインであるリトリート体験は、本来9月に予定されていたのであるが、10月のミズナラ林整備と合体して実施された。

 リトリート(Retreat)とは、柳沼さんの在宅講座No.2021・1で紹介されているとおり。語源は、撤退・退去・隠れ家など、つまり、日常からの一時的なエスケープ。”立ち止まり”自分を見つめなおす言動。大事な要素は「非日常」「体験」「振り返り」であり、今回は里山の自然体験によって眠っている五感や身体感覚を開放し、その際の気付きを言葉にする内省対話プログラムである。初日、上ノ原に集まった仲間は13人、2日目は町内の移住組(初参加)の2人を加え15人。

 指導は、会員の井上さんと柳沼さん。これまで上ノ原でリトリートを何回か実施されている。二人から「ここにきていきなり涙ぐむ参加者がいる」ときいてびっくり。そして期待が高まる。都会に暮らす人は過緊張・過情報で疲れて、コロナ禍がそれに拍車をかけている。

 はじめに、芝草の上で車座になり、今日、ここで何をしたいか「意図」を思い浮かべ、一人づつ発表する。皆それぞれ思いを述べる。私は「秋の植物を愛でる」を意図にした。そのあと、冥想して自分の身体の感覚を観察するボディスキャン。大地と大空と自分を繋ぐようなイメージ。冥想していると尾骶骨から根が生え、つむじからジャックの豆の木が伸びていって空に繋がった感覚になった。このボディ(マインド)スキャンは使える。首筋を上ノ原の風に撫でられてその心地よさに眠りそうになる。近くの虫の声も遠くの音も拾う。そして、近くの森の中に入り自分が気に入った木によりかかるように言われその場で冥想。此処では木の根がどうなっているか、梢がどうなっているかスキャンする。

 その後、それぞれが前と5m以上の感覚をあけ、茅場を歩いて柞の泉へ。途中解説や説明はない。出来るだけ自分を見つめるための孤独の境遇と思いを超然とする”孤高の人”の雰囲気が求められる。

広場で車座で意図を述べ合う

めいめい気に入った木によりかかり、根、梢に思いを馳せる

シラカバの妖精

 木馬道を回り炭窯のところで「これからはこれまでで一番気にいたっところで一人で過ごしてください」と言われ、私は広場のリンドウのところでしばらく過ごす、が、じっとしておれない性格が災いして茅場の中を歩く、木の実を拾うなど自分が一番したいことをして過ごした。

 みんなが広場に集まると今日の成果、自分の変化を言葉にするよう言われ夫々の発表の中に、「いつも作業をやることばかり考えているがこんなのんびりした過ごし方は新鮮」との感想があった。

 2日目も秋晴れの好天気、今日はミズナラ林で伐採作業と組合あせたリトリートである。   すでに何本か伐採され、下層のササを刈った場所で瞑想。伐採で出来たギャップと更新の関係を聴きながら自分をその中に置き、芽生え・育つイメージをもつボディ(マインド)スキャン。
伐採で出来たギャップで意図を述べ合う

 そのあと、少し移動して新米杣人の柳沼さんが北山さんの指導を受けながらミズナラをチェンソー伐採するデモンストレーション。そして、伐採されたミズナラをチェンソーでの玉切体験に5人の強者が挑戦した。


柳沼杣氏の奮闘


玉切りに挑戦


この日は、キノコもの駒打ち体験も予定されていたが時間がなく取りやめて、広場に帰り総括の感想を述べあう。
木洩れ日の中、感想を述べ合う尾骶骨が土の中に

   ゆったりした2日間を過ごした「リトリート」というより「ユトリート」体験に大満足。井上さん、柳沼さん、北山さん素晴らしいプログラムを有難うございました。

 塾が整備してきた「ゆるぶの森」と茅場の新たな使い方が見つかった。作業を組み込んだ森林塾青水らしい「リトリート」を今後展開できるように本格的に取り組んでみたい。

 最後に久しぶりの訪れた上ノ原がいかに素晴らしいところかその風景、植物、動物の写真を掲載ておきます。

 文責 草野

広場とミズナラ林

ビューポイントから茅場を望む

ツタウルシがいち早く紅葉

オオヤマホクチは奇妙な姿

ススキは茅刈を待っている

森の中で見つけたマユミの輝き

ミズナラのどんぐり

ヤマブドウ、夜の酒の肴に

甘くサクランボの味のウワミズザクラ

リンドウ復活(歓喜)

オミナエシ

アキノキリンソウ

アザミとヒョウモンチョウ

まだ幼いヤマアカガエル