2009年6月3日水曜日

黒松内町「北限のブナ林とフットパス」視察記

-ここにもいた環境キーパーソンとその後継者たち-

5月29日~31日、森林文化協会主催の野外セミナーに参加。3日間で、天然記念物のブナ林と変化に富んだ3本のフットパスを歩くこと約25㌔。地元の名ガイドに導かれ、11人の旅仲間とそれより多い町役場や町民ボランティアスタッフの大歓待をうけながらの楽しい学びの旅だった。それは、何もなかった寒村の「自然を生かした町おこし」20年の歴史を学ぶ旅でもあった。
ない物ねだりをしないで知恵を絞って生まれた「ブナ北限の里づくり」構想~歌才自然の家~ブナセンター~特産物加工センター~フットパスづくり~「にほんの里100選」入選。一貫した町興し施策が積み重ねられ、今や人口3千人の田舎町に年間15万人の観光客が訪れる。
成功の要因はいろいろあるだろう。たった3日間の見聞の範囲内で理解不足を承知で言えば、複数の環境キーパーソンの存在とその後継者の存在が大きかったのではないか。
初日歩いたチョポシナイ・コースのボランテイア案内人の中に前町長の谷口さんが混じっていた。その夜の地元歓迎会のホストで現町長の若見さんはかつての部下。2日間手弁当でお付き合いいただいた町のフットパスボランティア・リーダーの新川幸夫さんと町役場企画調整課でこの分野の仕事を黙々こなしている雅幸さんは親子。北海道はもとより日本のフットパス運動の第一人者小川巌さんとそのお手伝いをしながら自然体験エコツアーに取組んでいるご子息の浩一郎さん。もっと他にも、たくさんの人の輪の繋がりがあったことであろう。

フットパスづくりは道と道、集落と集落を繋ぐだけではなく、世代や出身地、職業、居住地域を超えた人と人の繋がりをつくり、襷を繋いでいくことでもあった。
我々森林塾青水は今年いよいよ、再生なった3本の峠道のフットパス地図づくりに取組む。どんな地図をどんな風につくるべきか。大いに参考になり、具体的イメージも湧いてきた。だが問題は、将来にわたって継続し活用していくべきキーパーソンとその後継者づくりではないか・・・。 清水、記

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