2009年7月17日金曜日

精鋭部隊による夏の生き物調べ

-「人為的インパクト」についての愚考-
真夏日の7月14日。高野、海老沢両学監以下6名の精鋭スタッフが上ノ原に集合、ススキ草原の生き物調べを実施した。眼前に、ぐんぐん生育中のススキの緑が見渡す限りひろがる。
ここ6年続けてきた野焼き・茅刈り・侵入木除伐を柱とする管理活動の効果を実感。
ホタルブクロ、オカトラノオ、ウツボグサたちが次々と美しい姿を見せてくれる。誰かが、「彼らはこの時期の草原の3大家族だね」というと、横から「トリアシショウマも加えて4大家族にしてほしい」など楽しい会話がはずむ。ナワシロイチゴの花にはヒメシジミだろうか可愛い蝶たちが群がっていた。
ここまでは、我々が担当する「モニタリングサイト1000」のテーマである“人為的インパクト”のプラス効果で喜ぶべき状況。ところが、観察していくうちにニセアカシアやチモシー(写真下) など嫌な連中にも出会ったしまった。5月には集合広場でセイヨウタンポポに気づかされたし、管理道沿いにはオオバコやハルジオン、ツメクサたちが早くから進出していた。
元茅場としてのススキ草原再生のために、我々がつくった管理道や集合広場。それを利用してきた結果、はびこり始めたこれらの外来種や非在来種。ならば、この状況もまた負の人為的インパクトというべきなのだろうか。日頃は泰然自若、めったな事では動じない海老沢学監もニセアカシアの進出には「これは速やかに退治せんといけませんね」とのご判断。チモシーも地元の雲越萬枝さんに聞くと「昭和23年頃、田んぼの畔(くろ)にまいた。ゴルフ場にもあって、ものすごい繁殖力」とのこと。
これらを、繁茂する前に退治することも人為的インパクト? など、あれこれ愚考した生き物調べであった。 09.7.16清水(記)

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