2016年8月20日土曜日

実施報告 藤原諏訪神社例大祭と草餅づくり


今年の活動計画の中で異色のプログラムが81718日の諏訪神社のお祭りに合わせたプログラムです。昨年の参加者アンケートでお祭りに参加したいという希望が多くあって企画しました。このブログには動画を挿入しました。雰囲気をお楽しみください。

諏訪神社のお祭りでは獅子舞が奉納されます。この獅子舞は鎌倉時代の建久2年(1191年)に源頼朝の家臣によって伝えられたという記録があるほど古からの伝統芸能です(由来については後述)

参加者は7名、うち女性が5名となりいつもと違った雰囲気のお祭りツアーとなりました。参加者が諏訪神社に着いた11:30頃にはお祭りはすでに始まって獅子舞の最初の演目は終わり、プロの女性演歌歌手の熱唱にウキウキする雰囲気となっていました。塾からのご祝儀と参加者のご祝儀を受付に納め、
塾からのご祝儀「青木」となっているのはご愛敬
 
参加者からのご祝儀
 
 
地形を利用した桟敷の一画に席をいただいて楽しむことにしました。 
地形を利用した桟敷特等席
 
里山応援隊の学生さん
 

その後、学生や地元のカラオケ自慢の方の余興が続き、いよいよ最後の獅子舞の演目大吉利が始まります。解説を中区の獅子頭の吉野さんから獅子舞の由来やのそれぞれの舞の趣旨などお聞きして理解が深まりました。
 
獅子舞
 

鐘・太鼓の拍子に声楽(ショウガ)が奏でられ約1時間半にわたって3頭の獅子が舞います。途中で花笠が登場してその周りで獅子たちが絡みます。猛暑の中で中腰の姿勢で舞うことが多い過酷な舞です。途中では背中から風を送って涼ませるシーンもあります。その時がおひねりの投げ時です。参加者もおひねりを用意してきていましたので舞台に向かって投げますが舞台まで届きません。Nさんの息子Mちゃんが拾って舞台に中継してくれました。たぶんおひねり投げは初体験だったでしょうがこれで祭りと一体に成れたような気がしました。下の動画はおひねりが投げられるシーンです。
 
 

やがて祭りも終わり段取り良い片付けを見ながら遅い昼食後、上ノ原へ。

上ノ原は初秋のたたずまい。ススキは赤い穂を出し、オミナエシやヤマハギが盛りです。咲終わりに近いヤマユリもありました。ススキは野焼をしたところの成長が良いようです。
初秋の上ノ原
 
秋の七草のひとつオミナエシ

ヤマユリ

 

その後、群馬花と緑のクリーン作戦の県道の側溝清掃で汗を流し、宝川温泉や集落を回り本日の宿やまびこへ。

今回の車座講座は、押花インストラクターでもある宿の女将さんの林ゑ美子さんを講師に押花教室です。あらかじめ色落ちがないように特殊乾燥していただいた草花を使って「しおり」と「ハガキ」を作ります。各人が好きな材料を選びゑみ子さんの指導で作っていきます。どの草花をどのように配置するかそれぞれのセンスや性格が出ます。お互いに褒めたりけなしたりしながら楽しい時間が過ぎて作品が出来上がりました。スキルを得て草花の名前も憶えられるこのような実践的な車座講座もいいですね。
 
ゑみ子さんを囲んで

何を選ぶかどのように置くか悩みます

みんなの作品


2日目は、同じくゑみ子さんの指導で草餅づくりです。ヨモギを練り込んだ草餅であんは粒あん。女性陣の笑顔とやわらかな手で丸められた餅は形の良い出来栄えでした
 
笑顔と柔らかな手で丸めます

おいしかった

 このあと水源の森林のブナの巨木の下でお昼においしくいただき残りはお土産に持ち帰りました。一行は坤六峠越え片品廻りで帰路につきました。
今回は、少人数の参加でしたが藤原の文化に思い切り触れた「お祭りツアー」でした。
 
藤原諏訪神社獅子舞の由来
 
藤原獅子舞の歴史は古い。天平4年(732・聖武天皇の御代)行基(668749)がインドと中国へ行き、この獅子舞を習得し、帰国して吉備真備に伝えた。しかし、歌詞が中国語だったので、吉備真備は山部赤人に日本語に訳させ、その後正倉院の建立に際して初めて日本語による獅子舞を奉納した。時代は巡り、源頼朝(11471199)が建久21191に病を得たとき、鶴岡八幡宮に平癒の祈願をし、快癒のしるしに全国の神社に銅の祠を献上した。(藤原には今日も武尊神社に伝えられた銅の祠が現存する)。1191年に相模子平太が京へ上って獅子舞を取得し、帰国して武尊神社へ奉納した。藤原の獅子舞は爾来今日まで継続している。
下の動画は花笠周りで3頭の獅子が絡むシーンです。
 
 
 
獅子舞は全国に多々存するが、ほとんどは土間で踊られる。しかし藤原の獅子舞は白足袋をはいて床で演じられるのが特徴的だ。
 大吉利の舞台上には3匹の獅子が登場する。中央は雌獅子、両脇に雄獅子が控える。舞台袖では長唄の連中が声楽(ショウガ)を演奏する中、3獅子は山を巡ってぐるぐる回り、雄が雌を追いかける仕草をする。
かつては選ばれた人によってのみ演じられた獅子舞だが、今日、踊り手は少なく、継続が危ぶまれる地域もある。今年は下区(平出)が担当したが、下区も人口減に悩んでおり、3年後の出演を危ぶむ声もある。
 
 
 
                                  草野記
 

 

2016年8月5日金曜日

群馬県便林ボランティア支援センターで塾を紹介しました

 7月31日、群馬県森林ボランティ支援センターで塾を紹介しました。
これは、センタ-主催の「森林ボランティア体験会」で群馬県内で活動しているボランティア団体の紹介を行ってほしいとの要請で草野が対応したものです。
 青水は、群馬県内にフィールドを持ち活動していますが群馬県内の参加者はごく少数、日帰り参加が可能な県内参加者を増やすことが下流(首都圏)だけでなく中流域住民の参加による流域連携(利根川つながり)が進むことになります。
 当日は、伊香保にある憩いの森・森林学習センターを会場に約60名ほどの参加者があり、森林整備の意義などの座学と森林作業のやり方(チェンソーや刈り払い機の講習)など実践的な研修を行う一環で団体紹介の時間が設けらました。団体はNPO法人群馬県森林整備・バイオマスエネルギー研究会と青水でした。
 青水の紹介は、西村会員が作成し全国草原再生ネットワーク10周年記念シンポジウムで上映したPPT「上ノ原入会の森の魅力と保全~都市と地域と草原のほどよい関係をめざして~」を若干修正して説明しました。


 時間オーバもあってうまく説明できた自信はありませんが、上ノ原の魅力と活動の意義、水源地域である群馬県に首都圏住民はもっと感謝しなければならない、それが塾の合言葉である「飲水思源」ですと強調しておきました。終了後沼田在住で森林作業をおこなっておられる方が「興味があるので参加したい」とと申し出られやってよかったようです。
 今後もこれを契機に県内の参加者が増えることを期待しています。。
 このような機会を設けていただいた群馬県森林ボランティア支援センターの木暮さんに改めて感謝申し上げます。

車座講座の聞き書き冊子ができました。

 森林塾青水は月1回程度行うみなかみ町藤原での定例活動一般参加歓迎プログラムの中で、夕食後、村の古老や自然や山に詳しい地元の方から村の暮らしや奥利根の自然について語っていただく車座講座を昨年から行っています。
 今年は、5月21日、第7回車座講座「林親男さんに聞く~ダムができたころの藤原とその後の変貌~」を語っていただきました。概要は5月の下記のURLに報告しています。
http://commonf.blogspot.jp/2016_05_01_archive.html
このたび、聞き語りの小冊子が出来上がりました(写真)。


 例によって伊賀会員がテープから原稿を起こし本人への問い合わせ校正と尽力いただきました。10冊ほどが作成されましたがその一つ一つが手書きの表紙を付けたしゃれたデザインとなっています。塾のタカラがまた一つ増えました。
その小冊子が7月の活動日に伊賀さんから林さんに贈呈されました。(写真)


                                           草野記