2017年3月31日金曜日

棚田が絶景のところで炭焼きしてきました。


 12月、当塾の東京学習会で講演いただいた鶴見先生が主宰される「井内区 人・空・棚田を生かす会」と「えひめ千年の森をつくる会」が開催した「ありのままの自分に出会う炭焼き講座」に参加してきました。今回は総勢20人、うち塾関係者が4人、318日~20日の遠路愛媛までの23日の炭焼き旅行でした。
 場所は、愛媛県東温市井内です。全日空のカレンダーに使われた天空の棚田の里のてっぺんです。道後温泉のある松山市内から伊予鉄道横河原線で横河原駅に行き、そこから県道210号を久万方面に車で30分から40分、そこは目を見張るような棚田の絶景地でした。
 
天空の棚田井内地区
 

 ここでの炭焼き体験や正食・マスターライフ・メンタルライフのワークショップは私にとって「新鮮」で「貴重」な体験でした。
 自分で何度も炭焼きをやっていますが憧れのウバメガシの炭材を焼くことができ、鶴見先生のその場その場の炭に関する深い話や、技術のポイントも新鮮そのもの。
 
語り口が優しい鶴見先生と奥様
 
奥様が3日間の朝昼夕と出される食物が持つ本来の味を生かした料理、食生活、ストレ脱却などを経験に基づく奥を極めた進め方、アドバイス、どれをとっても充実した3日間でした。
 
順調すぎたドラム缶炭焼き
 
その間、われわれの宿舎は古民家を宿泊施設に改装したオープン前の「人・空・田」。
 これが元の造りを活かしながら内装に木材をふんだんに使った趣のある宿、オーナーで仕掛人の永井さんの毎晩の囲炉裏端でのお話とおもてなしは夜中まで。赤そばが名物のようなのでいつの日か是非食べてみたいものです。
 2日目には早起きして「井内の棚田」を一望したくて城跡に上りました。
二日酔いには坂道の急坂はきつかったが登った甲斐があって、春間近の井内棚田の眺めは絶景、今度は秋の収穫前の黄金の棚田を・・・。
 

追記)

この風景を見ていると、此処の歴史や人々が暮らしてきた経緯に想いが馳せる。昔の風景はどうだっただろう。戦国時代は隠し田だったのか、昔の風景を想像したくなる。なぜこの風景に心が引かれるのだろう。これが、原先生の言う地形、文化、環境、暮らしが作る「場所性」なんだろうか。
 同行した尾島さんは以下のような表現をした や土、時の積み重ねと人の交わりによって醸成された空(気)、その力は、この土地の祖先たちや営々と暮らしてきた現在の人々、特に地域の持続的発展のために試行錯誤している永井さんや応援する鶴見先生ご夫婦の存在も大きいと思うが一番はこの土地が持つ力のような気がする自然というものに含まれる人の営みの積み重ねの尊さが感じられる所」だと。

 彼女の心を、私なりに忖度して表現すると、この土地をおつくりになったありがたい「何ごとか(何者か)」と暮らしを続ける里の人の力だろう。「何ごとか」がおつくりになった風景は上ノ原や藤原にも感じる。


なにごとかのおわしますかは知らねども・・・
棚田近景手前は樒(シキミ)栽培
 
 この町にある温泉施設「桜の湯」の「つるつる感」は心と体にいい温泉でした。

 3日目の朝は、この集落に残るかつての「茅場」を視察しました。此処の茅場は集落から遠く傾斜がきつく、利用しなくなってかなり立つのでススキも管が太く上部が曲がっています。野焼も容易ではないようです。屋根茅が不足している状態ですので集落で刈ってストックしておくか堆肥・マルチなどの農業資材として利用できたらいいのですが。
 
域内に需要もなく茅場は荒れて
 

この集落では樒(シキミ)の栽培が盛んですのでそれと絡めてみるのもいいのでは。
 炭焼きの合間に焼いたツイストパン、窯の腹に見た小宇宙と流れ星、振り返りの漢字一文字感想など塾の活動にも参考になることをたくさん体験しました。
 
ツイストパン焼き、おいしかった
 

 鶴見先生、奥様、永井様、そして参加者の皆様お世話になりました。有難うございました。
 
ウバメガシの黒炭(贅沢)

                                        文責 草野
 

2017年3月13日月曜日

キヤンドルナイト・雪原トレッキング・茅スグリ


 今年の藤原の積雪状況は平年並ですが昨年が極端に少なかったせいか多いように感じられます。
 村の人に聞くと「今年の冬と雪はおかしい、雨が降ったり、暖かい日が続いたかと思うと急に寒い日が来る、ドカ雪があったかと思えば雨が降ったりした」とのこと。
 スキー場もそのあおりか集客は思わしくなかったようです。
上ノ原の積雪も平年並み。
  
上ノ原の積雪、安全な野焼が出来そう

 青水の3月の活動は、11日、地元のNPO法人「奥利根水源ネットワーク」が行うキャンドルナイトのかまくらづくりなどをお手伝いして夜のイベントに参加するプログラム。

 今回は、朝日新聞のイベント欄を見ての初参加者が2人、決して大きくない紹介欄も興味がある人には目と心に留まるのですね。おかげで新たな青水ファンが増えます。朝日新聞に感謝です。
 埼玉からの体を動かすのが大好きな日帰り参加者Kさん。
7歳と5歳の姉弟がお祖母さん(孫たちはそう呼ばないで名前で呼ぶ)に連れられ参加して合計14人。今回は男性は大人3人、子供1人。女性陣に囲まれる夢のようなひととき・・・ん?

 1日目、宝台樹スキー場に着いた一行はさっそくお手伝い。バケツを使ったキャンドル台や鎌倉に穴を掘りキャンドルを置く作業、宝探しの宝物埋めなどをスタッフとしてお手伝い。
かまくらづくり


ぐんまちゃんも登場

4時からはセレモニー、その後キャンドル点灯の後一旦宿(樹林)に帰り
夕食。
 夕食後に再び会場に戻ると写真のようにかまくらがキャンドルで浮かび上がっていました。
キャンドルに浮かび上がるかまくら


 気温はグーッと下がり頭の芯まで冷えるようなじっとしていられないくらいの寒さ。そんな中でのプロチームの圧巻のファイアーダンスは寒さを忘れさせます。
寒い中でももろ肌出してファイヤーダンス


風があって期待した熱気球(手作りとのこと)は上がらなかったがフィナーレの花火が月に向かって豪勢に上がりました。
月と花火の競演


観客は約300人とのこと、今年も大成功。地元NPOの・企画力・行動力に脱帽です。
 一行は、宿の帰り冷えた体をお風呂で温め、こたつを囲んで男性は肩身の狭い交流会で盛り上がりました。

 2日目は、大幽洞までの雪原トレキングチームと古民家での茅スグリチームに分かれました。トレッキングチームは8時出発。往復約4時間のコースです。今年は積雪もあり雪が堅く歩きやすかったようで12時には登山口に降りてきました。
カラマツ林を往く

無事帰還


前日に大幽洞の氷筍は霊感が働いてうまく写真が撮れないとフェイクニュースを出しておいたのが効いたようで特に関心が大きかったようです。何事も興味があればですね・・・。うまく取れたと写真をいくつも見せられこちらとしては「してやったり」とニヤリ。この写真はあとで送ってもらう約束なので後日追加掲載します。

 さて、茅スグリの方は・・・。去年は昼食用にボタを宿にお願いしていましたが今年はぜんざいと甘酒を茅スグリをやりながら自前の昼食を作り、トレッキングチームと合流して古民家で食べることにしていました。ところが始めてみると、火を熾す、小豆を煮る、味付け、餅を焼く、甘酒を作るなどはけっこう大変で片手間に出来るものではなく茅スグリは断念。女性3人、私、それに子供たちがつきっきりで約3時間半の奮闘の末どうにか昼食に間に合いました。地元の小豆とO料理長の腕が発揮されておいしく出来上がり皆さんに喜んでいただけたようです。お餅も炭火焼でふっくらこんがりで格別でした。
料理長の味付け

炭火で小豆の香りと餅の香りが
文責 草野