2019年2月7日木曜日

小貝川・菅生沼の野焼きに参加ー流域連携の取り組み


1月26日に開催された茨城県南部を流れる小貝川河川敷での野焼きに、今年も流域連携活動の一環として参加しました。

青水からの参加者9名は関東鉄道常総線の水海道駅で待ち合せ、集合場所である小貝川河川敷に歩いて移動しました。全体の参加者は合計約80人。開会のセレモニーと作業内容の説明が終わると、早速防火帯の整備作業に取り掛かりました。

昨晩の予報では雪や強風が心配されていましたが、晴天で風もさほど強くはなく、野焼きのコンディションは最良。最初に火入れした上流側のオギ原は勢いよく燃え上がり、続く二ヶ所も順調に予定通り進みました。
 
小貝川オギ原に火入れ

小貝川2ヶ所目

小貝川3ヶ所目で終了


 

野焼きを主催する「自然友の会」代表の的場さんによれば、小貝川のこの地域は狭い範囲に多数の絶滅危惧種が生息していて非常に貴重であるが、条例などによる法的な保全の網がかけられていない。その中で、野焼きなどの保全活動に取り組む民間の地域団体も高齢化が進んでいるため、この取り組みを次の世代への継承してゆくことが大きな課題になってきているとのことでした。自然環境の保全、継承は、地域社会そのものの継承とダイレクトに結びついていることを実感しました。

 

翌1月27日は、菅生沼の野焼き。青水からは10名が参加し、守谷駅に集合してから車に分乗して集合場所の菅生沼「ふれあい広場」に移動しました。この日の参加者は、地元の菅生沼を考える会や小学校、高校の児童・生徒の他、遠方からも含めて約三百名の大所帯。

9時から茨城県自然博物館の小幡さんの進行で開会式。はじめに博物館の横山館長が挨拶。続いて地元常総市の神達市長他、県議、市議等の挨拶の後、小幡さんから菅生沼と野焼きについて説明がありました。

菅生沼にはタチスミレ、トネハナヤスリ、ハナムグラ、エキサイゼリの4種の絶滅危惧が生育していますが、最近は外来種のオオブタクサやセイタカアワダチソウが増えてきているとのこと。また、今年も菅生沼の観察会を博物館主催で5月19日に、地元の菅生沼を考える会主催で翌週の26日に開催されますが、菅生沼が常総市の天然記念物に指定されたこともあり、見に来る方場合は個別ではなくどちらかに参加してほしいとのことでした。

開会式が終わってから十時半まで、防火帯の整備作業に取り掛かり、青水のメンバーもレーキなどを使って防火帯の枯れ草を掻き寄せる作業に汗を流しました。
 
菅生沼防火帯整備
 

風が出てくる心配があったので、作業を終えると直ちに十字形の仮設防火帯で四ヶ所に区分けしたヨシ原を順番に火入れしました。風下から火入れするので、最初はチョロチョロですが、半分くらい燃え、安全になったころを見計らって風上から火を入れると、空高く炎を燃え上がらせながら瞬く間にヨシ原を焔が舐めていきます。
 
菅生沼十字に切った仮設防火帯
 
菅生沼 一瞬炎が空高く

菅生沼 十字に切った4ヶ所目を焼いて終了

 
 

野焼きがすべて終了してから残った参加者で集合写真を撮りましたが、その頃には大分風もでてきました。野焼きを安全に行うには、適切な状況判断が大切だと痛感しました。(稲 記)

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