2025年6月2日月曜日

麗澤中学校樹木観察会 ―青水よりインストラクター13名が参加ー

 

5 24日土曜日、麗澤中学校1年生の樹木観察会 を中学校構内で行いました。この樹木観察会は学校 の「自分(ゆめ)プロジェクト」の一環で行われて いて、「自分自身を見つめ、自分自身を発見する」こ とがテーマになっています。森林塾青水がこの観察 会をお手伝いしてもう10年以上になります。今年は、 生徒165名、引率の先生11名、インストラクター13 名が参加しました。

麗澤学園は緑がいっぱい


 観察会は、「五感を使って感じる」「自分自身の気 づきを得る」ことをコンセプトにしています。樹木 の名前や自然の仕組みを知ることというよりも、あ くまでそれは題材にして、自分自身で観察したこと、 体験したことを大事にして、他の人と違ってもいい、 自分自身の感性や学びを持ち帰ってほしいと思って います。麗澤中学校の広い芝生広場で、そんな話を 生徒たちにもして、観察会スタートです。 生徒 1617 名のグループに先生とインストラク ターがついて、構内を回ります。観察会で扱う内容 はある程度は決めていて、樹木の生き方の特徴や工 夫について、例えば種子の散布方法や、樹木の成長 方法、周辺環境と の関係などについ て、構内の題材を 活用して観察・解 説していきます。 ただし、今年は年 輪を観察できる樹 木が少なく、ケヤ キの伐採断面を持 参しました。



ケヤキの材面を観察
地面を探索中


         インストラクターの 視点で見ていて印象的 なのは、生徒たちが思い もよらない行動、考え、 反応をすることです。例 えば、例年観察会で一番 盛り上がるのはヤブニ ッケイのにおいと味を 確かめてもらうところ なのですが、生徒たちに どんなにおい?どんな 味?と聞くと予想外の答えが返ってきます。近年多 いのは、バジルのにおい、次にシナモンのにおい。 今年は、バジルが多くてシナモンといった子はほと んどおらず、味についても、甘いといった子よりも からいといった子の方が多かったです。毎年やって いる身からすると、実際に味が変わっている気はし なくて、ニッキのような甘い味とすっとする香り、 という「答え」を一応持っているのですが、それを 「答え」として言うことはしません。あくまで参考 としてこういう風にも言われているよと伝えるくら いにして、自分の感性を大事にしてもらいます。 観察会の後は教室に戻ってまとめをします。

それぞれの体験や感じたことを模造紙に貼る


             
班ごとにまとめた「成果」を画面に投影して発表

        今年 度、例年とやり方を変えた点として、観察中にメモ 用紙を持たせないようにしていました。観察会の内 容を覚えているだろうかと少し不安もありましたが、 やってみるとそれは 杞憂だったことがわ かりました。むしろ、 メモがなかったこと で、植物の名前など の知識よりも、自分 たちが体験したこと や感じたことを自分 たちなりに整理した 発表が増えたように 思います。 クラスでの終わり のあいさつでは、今 日見た樹木や自然が 季節によって変わっ ていくことを気にし て見てみてほしいと 伝えました。1 回の 観察会で伝えられる 情報は少ないですが、 自分で観察して気づ く感性があれば、数 えきれないほどの発 班ごとにまとめた「成果」を画 面に投影して発表 見ができるでしょう。秋のみなかみフィールドワー クでも、たくさんの発見と素晴らしい体験をしても らうことを楽しみにしています。


報告 西村

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