2010年9月8日水曜日

古民家再生セミナー 古民家再生事例を視察 一日目

しばらく時間が経過してしまいましたが、7月10日11日にかけて中之条、新治、藤原地区の古民家を見ながら、茅葺き建物について、古民家の利用、古民家再生の大変さについて学んだセミナーを報告します。

◇一日目(7月10日)
7月10日11時に中之条駅に集合して、最初に町田工業さんが葺き替えた四万温泉の薬師堂を見学に行きました。
■薬師堂(やくしどう)(国指定重要文化財)
◆昭和25(1950)年8月29日・指定  
◆所在地 中之条町大字四万4371間口5.46m奥行5.46m、寄棟造三間四面。慶長3(1598)年、伊勢国鹿目喜左衛門藤原家貞が、真田伊豆守信幸の武運長久を祈願して建立したものであり、室町時代の建築様式(唐様和様の折衷)を出組・桁の形・板蛙又の絵模様・木鼻の渦巻等にその様式を残しています。
右側の写真は「薬師堂」の前にある「お籠堂」です。このお籠り堂は、長く治らない病気になったときに、このお堂に泊り込み、病気が治るよう薬師様にお祈りをしたのだそうです。


その後、昼食のために「道の駅霊山たけやま」茅葺き民家を移築した蕎麦屋にそばを食べに行きました。
■そば処けやき 
寄棟造りの茅葺き農家を移築改造した「そば処けやき」は、そば打ち体験施設「たけやま館」の南側にあり、嵩山との景観とも実にマッチしています。


その後、「たけやま館」の2階の座敷で座学で、町田さんが茅葺きの建物について、北山さんが古民家再生プロジェクトと自邸の古民家再生のお話、浅川が古民家とは、古民家利用事例について説明しましたが、建築基礎用語講座になってしまいました。一般の方々に建築用語を説明するのは大変ですが、学生はすぐに覚えてくれます。


■旧(きゅう)五反田(ごたんだ)学校(町指定重要文化財)
◆昭和63(1988)年3月26日・指定◆所在地 中之条町大字五反田1648 木造平屋建、入母屋造・亜鉛鉄板葺、間口50.9m(28間)、奥行9.91m(9間)。 明治43(1910)年建築で、建築記録もあり、学校建築の様式・費用等を知ることができます


その後、町田工業が茅(ススキ)を保管している倉庫を案内してくれました。ここには上ノ原のススキはありませんが、背が高いススキが保管されています。

中之条の茅場です。町田工業さんが刈り取りをおこなっています。そのそばにも茅の保管倉庫があり、上ノ原のススキが保管してありました。


現在富岡製糸工場と一緒に世界遺産申請中の富沢家住宅です。とても大きい建物茅葺に皆さんびっくりです。ここの屋根も上ノ原の茅が使われています。
■富沢家住宅(国指定重要文化財)
◆昭和45(1970)年6月17日・指定 
◆所在地 中之条町大字大道1274間口23.97m、奥行12.95m、二階建茅葺、入母屋造。三国街道脇往還沿い、江戸時代に建てられた大型養蚕農家の代表的なもので、一階は「土間」「ざしき」「でえ」「じょうだん」に仕切られ、「じょうだん」は書院造りでツリ天井。運送業も営んでいたので土間は広く、厩が4つもあり、二階では養蚕を行なっていました


●いちむ茶屋
宿泊した猿ヶ京温泉の民宿焔硝屋は、三国街道沿いにありますが、三国街道を散策する方が途中で休憩できるように、空き家となった古民家をお休み所として使っています。昨年度までみなかみ町観光商工課長の林さんに教えていただき、中を見させてもらいました。トイレなどは回収してますが、囲炉裏なども残されており、大変よい雰囲気でした。

●旧三国街道
道路沿いに水路があったり、要所に高木があったり直線道路ですが歩いてみたい道です。
その途中にお世話になった民宿焔硝屋があります。昔は鉄砲の焔硝を作っていたそうです。屋根は茅葺きを被せてありますが、古民家を改装した民宿です。


●猿ヶ京関所にて民話を語る 
林さんに「今晩、猿ヶ京関所で民話を語る会がある」と教えられて、西川のホタルを見た後少し遅れて、聞きに行きました。古い建物の中でのこのようなイベントはたいへん雰囲気がありよかったです。できれば子供たちに聞かせてあげたい民話でした。

2010年8月25日水曜日

古民家再生プロジェクト

8月20日から23日まで藤原の古民家調査と北山家の古民家再生体験を行いました。
20日の夜、学生部の浦ちゃんとまなみちゃんが藤原入り。ちょうどその日は、藤原の区民祭りがあり、子ども神輿や盆踊りを一緒に楽しみました。
翌21日は北山家の古民家再生体験をしていただきました。取り壊した土壁を再利用して、壁塗りをしていただきました。それから、トイレと洗面所のタイル張りもやりました。おかげで、仕事が進みました。


その夜は、藤原湖の花火大会をみんなで観賞して、2日連続の盆踊りにも参加。
翌22日は、9時に浅川さんと合流して、いよいよ古民家調査のスタート。湯の小屋から順に下りながら、外観、状態、形状、周囲の様子などを調べていきました。今回は、藤原全体の古民家の状況を把握するために、1軒当たり10分程度で、どんどん調べていきました。



湯の小屋の温泉、藤原にもこんな風景が残っています。この日は、予定の半分を夕方までに何とか廻り終了。夜には、立命館大学のしげる君が、滋賀から鈍行列車ではるばるみなかみまでやってきました。翌朝には、さらに 仲間の丹後村おこし開発チームのメンバー3名が車で15時間かけて、藤原までたどり着きました。


丹後村おこし開発チーム(京都の丹後半島で笹葺きの古民家を中心とした再生活動)


寝不足でへろへろの学生と上の原を散策。その後は、古民家調査に同行。


暑い中、みなさまお疲れ様でした。今回、平出以外の50軒近い古民家を調べることができました。ありがとうございました。



2010年8月24日火曜日

猛暑の草原に志の涼風が吹く

~志援(協賛)会員茅風交流会開催報告~

 8月17日は猛暑日となった。首都圏では38度に届くほどのうだるような暑さ。
 標高1050mの上の原もジリジリするような暑さであるが、草原には時おり涼風が吹き、水温12度ぐらいの十郎太沢の水は、のどを潤すと心地よい涼感を感じさせてくれる中で茅風交流会が開催された。
 今年度から本格的に始めた、青水を「志」で応援する志援(協賛)会員キャンペーンも8月1日現在既存法人会員4社を含めて23社となり、みなかみ町などの源流域について一段落したしたことから源流域の志援会員21社に、一度上の原のフィールドと藤原をご案内し、今後の青水の活動にパワーとアイデアを頂戴するという趣旨で意見交換会を呼びかけてところ10社の参加をいただいた。
 参加者は、みなかみ町鬼頭副町長、町田工業株式会社町田社長、小荒井製菓小荒井社長、辰巳館深津社長、武尊山開発(株)雲越宝台樹事業所長、みなかみ高原ホテル200 小関総支配人、源泉湯の宿松乃井戸澤社長、喫茶しなだ品田社長、みなかみ町商工会山田経営指導員。
 また、みなかみ町から木村、金子さんに随行いただいた。
青水から清水塾長、草野塾頭、北山現地事務所長、石原若頭がアテンドした。
 なお、当日は朝日新聞の記者が取材をかねて終日同行した。
 当日はみなかみ町のワゴン車運行の協力を得て、上の原に集合したのが10時30分。
 
 上の原もさすがにこの日はさえぎるものがない炎天下ではじっとしていても汗が噴出す。
参加メンバーの紹介を終え、十郎太沢沿いを柞の泉へ向けて散策開始。途中、武尊山や谷川岳を眺め、ハギやオミナエシなどの植物のこと、春の野焼き、除伐、そして10月に行う茅刈、草原を維持するために必要な一連の作業などを説明しながら登っていく。


 ところで、今年のススキは丈が低く、旺盛さがいまひとつ、一方、ススキに比べて雑草の繁茂は激しく、スススキの生育はあまり良くないと感じていたところ、町田社長に聞くと首をかしげて「今年はあまり良くないなー」、そう言えば今朝会った幸新のおばあちゃんもそのようなことを言っていた。
 今年の夏は暑さが厳しく、雨も少なかった(一回一回の雨は多かったというが)のが原因ではないだろうか。

 やがて、一行は炎天下からミズナラなどの樹林に入ったとたんにひんやり感を体感。
柞の泉では水温10度の天然湧き水を味わってもらい、設置した自動カメラの説明などを行う。その後、木馬道・管理道を経て広場に帰る40分コースでフィールド散策を終える。
 この間、参加者の皆さんから異口同音に「いいところですね~」「おちつきますね~」「もっと活用すべきですね」との感想が聞けたのは大変うれしいことであった。
 ところで、メンバーの中の戸澤社長は、森林や山菜、キノコ、動物の習性などのとても詳しく、ご自分でも山菜やキノコを採取してホテルのオリジナル料理に一品加えておられるとのこと。聞けば、東北のマタギと一緒に暮らし、山のことを教わったとのこと。
  会場を幸新に移し、意見交換の場を設定してあったがフィールドで時間をとられ、資料の説明と10月に行う10周年記念フォーラム及び茅刈検定への協力を特にお願いして昼食。
 実は、茅風交流会にはもうひとつ目的があった。それは、この日は藤原諏訪神社の夏祭りの日であり、伝統芸能獅子舞や奉納相撲が興行され、藤原が賑わいを取り戻す日である。
 茅葺きの諏訪神社の舞台で行われる藤原の文化・歴史にふれてもらうためにわざわざこの日を選んだのである。

 獅子舞や奉納相撲はプログラムによって挙行されるが時間は早くなる場合もあるとのこと、時間を見計らって諏訪に移動。しかし、プログラムは大幅に遅れており、獅子舞の最終幕がなかなか始まらない。みなさん仕事の都合を付けて参加されていることもあって、この場で解散とすることになった。それでも2~3名の方にはその後始まった獅子舞を鑑賞していただき14時40分ごろ藤原をあとにした。

 猛暑の中、そしてお忙しい中、ご参加いただいた皆さんに改めて御礼申し上げます。
また、ご協力いただいたみなかみ町役場、藤原区、商工会に心から感謝申し上げます。
 今後、志援会員キャンペーンの対象はいよいよ利根川沿いに中流域・下流域に下っていく。
このような意見交換の場を何度か開催するとともにフィールドを見ていただく機会を作るなどして“利根川つながり”の「志力」を結集して流域みんなで支える「流域コモンズ」の実現を青水は目指している。


草野洋

2010年7月26日月曜日

天然ク-ラーと熱帯性都市型ジャングル

―「モグラもヒトも熱中症!」考 ―

・7月20日から3日間、塾の仲間とともに群馬県みなかみ町藤原に滞在した。麗澤中1年生「水源の森フールドスタデイ」と川越小5年生「里山探検クラブ」の児童受け入れのためだった。
上ノ原や田んぼのあちこちで、短い夏を彩る草花やチョウやハチやトンボなど様々な生き物が元気な姿を見せてくれた。用水路脇で大きなカエルを捕まえた子供たちが歓声をあげていた。都会の子たちが自然児に還った瞬間だった。(写真①)
・出会った生き物たちで驚かせられたのは、上ノ原に向かう車道に仰向けになっていたモグラだ。運転していた北山さんが発見、車から降りて確認すると息がなかった。丸まると太っていて車に轢かれた形跡はない。すると、地元の皆さんが“馬鹿げに暑い”と形容する猛暑のせいか? 22日の朝10時ごろ、アスフアルトの路上の温度は40度を越えていたであろう。下界の埼玉県下では、18日から23日までの6日間で21人が熱中症で死亡したという。医者も薬も病院にも縁のないモグラたち。いったい何匹、熱中症になっていたのだろうか、など愚考した。(写真②)
・この3日間、飲み水は全て谷の湧水で済ませた。水温は10度、森の中(標高1070㍍前後)の気温は日中で26度前後。湧水はまことに美味く、林内は正に天然クーラーさながらに涼しく快適。民宿の朝夕は肌寒いくらいだった。ところで、最終日の22日18時半から始まるW大学「環境講座」受講のため、東京に直行し新宿駅で乗り換えた。なんだ、この“暑さ(熱さ)”は! 缶入り飲料が飛ぶように売れている。19時、教室に飛び込んだ。「環境講座」とはいえこの暑さ、冷房は入れている。20時現在の室温を携帯温度計で計ると28度。昼間の田舎の森(天然クーラー)26度VS 夜中のコンクリートビル街(熱帯性都市型ジャングル)28度、という構図。(写真③)
・猛暑が続くこの夏。気温が1度上昇することの経済効果は約4,000億円、の由。(日経新聞7月24日夕刊) 藤原に滞在した3日間、水も買わなかったしエアコンも使わなかったので、環境負荷は限りなくゼロだが経済効果も限りなくゼロ。東京にいて缶入りのお茶買って冷房がんがん入れれば、経済効果は抜群だけど環境負荷も絶大。各地で猛暑の記録を更新した7月22日。同じ1日のうちに、二つの異なる土地に身をおいて経験した対象的な事象。地球環境問題の本質の一つは不可逆的現象であること、と学んだ。かつての『暖冬異変』が死語となり『猛暑日・熱帯夜』が常態化しつつある今日。我々はどうしたらよいのか? 環境講座の講師や受講生の皆さん、ヒントをご教示下さい!
(2010年7月25日。清水)

2010年7月25日日曜日

エコポイント実践第1号

エコポイント実践第1号
会員のS.Tさんから、昨日朝、お電話があり、お持ちになっていた家電エコポイントを使って、当塾あてに寄付指定(事業者番号:K201)してくださったそうです。
まさに「実践に勝る説得力はない」ですね。
今回は、S.Tさんにただただ脱帽、感謝。我々も・・・ですね。

家電エコポイント
http://eco-points.jp/use/category06/K201/index.html

(清水)