2019年11月23日土曜日

茅出と山之口終い

 茅刈から約1か月、その後、降霜は何度かあったようであるが寒風と言えるものはなかったようでボッチの乾燥具合が気になる茅出しを11月16,17日に行った。

この時季の上ノ原

 参加者13名。茅出しは重労働である、人数は多いほど助かる。
 上ノ原に着いてみると武尊山は冠雪している。ボッチを触ってみると軽くなっており乾燥具合もそこそこよろしいようである。すでに町田工業のトラックが到着して一部を積み込みしている。昼食を済ませて茅出し開始であるがその前に、茅刈の時に検定を受け、今回茅出しに参加している小林さんに茅刈士補の認定書の授与を行う(斎藤さんは2日目の参加なので次の日に授与し、ほかの認定者には郵送済み)。

小林さんに認定書授与

斉藤さんの認定書

新茅刈士補と記念写真
 
雲越萬枝さんと渡邊さんが刈った茅束は3000束(600ボッチ)と報告を受けている。
そのほか、合宿やボランティアが刈ったボッチが少なくとも120ボッチなので720~750のボっチを運び出すことになり一人当たり60ボッチがノルマとなる。
今年のボッチは強い風が吹かなかったこともあるが、茅刈講習での萬枝さんの指導よろしく倒れているボッチが少ない。倒れたボッチは乾燥していないので重く、品質も落ちる。茅出しに参加すると正しいボッチづくりと倒れない立て方が大切なことがわかる。
倒れていないボッチ
 
倒れたボッチ
ボッチの穂をもって曳きづり出すので、下りは良いが上りは2倍ぐらいの重さに感じる。 来年からは茅刈の時に、刈った茅をどこに出すかを考えて刈るようにしないと。
参加者はノルマを示されたからか明日の雨予報もあってか休憩なしで運び出し、明日に残るかと思われたボッチの全てを運び出してしまった。
ボっチを縛って

曳きづり出す

曳きづり出す
 
道路端に積む

運び出しが終わって
この日の宿は並木山荘、重労働で疲れた体が温かい風呂とおいしい夕食で癒された。
 2日目は、やはり雨、吐き出す息が白く、気温も低い。昨日で茅出しが終わったので、今日はもう少し茅刈をするつもりでいたがあきらめてトラック積み込みに専念することにした。トラックが到着する前に北山さんが炭焼きを始めていた炭窯を見ることにした。
 トラックが到着するとみんなで積み込み、昼前には2台が満載。120ボッチぐらいが残ってしまったので明日以降の運び出しを町田工業さんにお願いして、自然の恵みをいただき、無事に1年を終えたことを十二様に感謝する山之口終い神事を行った。

積み込み


積み込み
 
山之口終い

全ての作業を終わって

                                  報告 草野


 

2019年11月2日土曜日

麗澤中学一年生の奥利根フィールドワーク

 今年も、10月30日、麗澤中学1年生を紅葉もようやく進んだ上ノ原茅場に迎えました。
 前日、インストラクターは強い雨の中、下見、鎌の準備、ススキの穂の採取、草原での遊びの準備を行った後、彼らの幸せと安全を祈るためチベット仏教の祈祷旗「タルチョ」を立てて本番に臨みました。
 今年のメニューは、昨年と同じ、森林草原観察、茅刈体験、草原で遊ぼう(茅帚とフクロウのススキクラフトづくり、目隠しトレイル、草原からのハガキづくり)雲越家住宅見学の4種のメニューで4クラス8グループ153名にインストラクター(東京組6名、日光組4名、新潟から1名、地元4名)がそれぞれのところで生徒を待ち受けて指導します。
 その様子をそれぞれのメニューに取り組む写真で紹介します。

 
タルチョが歓迎(前日の準備)
 
 
森林草原散策:これから出発
 
森林草原散策:湧水「ははその泉」で森林の水源かん養の説明


森林草原散策:
この色は空気、水、土、温度、湿度、樹木が取り込んだ栄養でできるが自然しか出せないよ



森林草原散策:今、触っている水は8年前に頂上に降った雨、
昨夜、頂上に降った雨は君たちが20歳になったときここに湧き出るよ



           
森林草原散策:年輪を数えてみる
 
森林草原散策:草原の中を飛ぶように広場に帰る生徒たち
 
草原で遊ぼう:草原でどんな遊びができるかを説明

草原で遊ぼう:ススキの穂の準備しておきました
草原で遊ぼう:目隠しトレイル(目隠しで張ったロープを伝わって歩く)

草原で遊ぼう:生徒が作ったフクロウ


草原で遊ぼう:生徒たちの作品

草原で遊ぼう:メイン会場の広場


 

茅刈体験:目標1グループ1ボッチ

紅葉が今一つさえない今年の上ノ原

今年のFWは、前日の雨、そして当日の上ノ原集合の遅れによる一部グループのメニュの省略、座観場所の倒木が搬出されてしまうなどアクシデントもあり     、
疲れもひどかったが、インストラクターの皆さんの奮闘で何とか終えることができました                                               .         
 皆様、ありがとうございました。                            ****       

                                          草野記



2019年11月1日金曜日

今年も茅刈合宿ー少年茅刈士補も誕生ー

 賑やかで有意義な茅刈のイベントが終わった20日の午後、風にたなびくタルチョと飲水思源の手拭が寂し気である。今日から古民家に合宿して藤原の茅刈衆とともに2泊3日の茅刈である。


寂し気なタルチョと飲水思源旗
茅束をできるだけ生産したいとの思いで昨年から始めたもので、まったくのボランティアである。今年は、草野、松澤、稲の幹事連中に、藤岡夫妻そして中学生のY君が参加してくれた。 茅刈は重労働である、初めに私が萬枝さん直伝の茅の抱え刈りを教え、後は稲さんがボッチの作り方などを指導。 2ボッチを作るころには、独り立ちするぐらいに上達し、2日目には稲さんと9ボッチを作った。この活躍に、彼に、「少年茅刈士捕」の名称を与え特別認定書を与えることにした。
2日目に作った自慢のボッチ(草野作)

 宿泊場所は、今年も古民家に寝袋持参で2泊、食事は自炊で、風呂は湯の小屋温泉に遠征。昨年と違ってまだ温かくカメムシが集団冬眠していないので悩まされずに済んだ。
 合宿のたのしみは食事と酒盛り、疲れと腰痛をこらえて囲炉裏の火起こし、飯炊き、おかずづくりを分担する。最初の夜に「豚汁」を大鍋にたくさん作ってこれを2泊3日持たせることにして、豆ごはん、アジの干物、ゆで卵、ご当地の野菜でおいしくいただく。
 そして、ビールと日本酒が疲れを吹き飛ばす。Y君はよく気が利く少年で大人と一緒にかいがいしく働く。

夕食と茶碗酒


古民家の囲炉裏端でのお昼ご飯

 2日目夜、テレビもないのラクビーの日本VS南アメリカ戦は見れない中で北山塾頭が「負け」の結果とともに仲間入りして現地幹事会、議題は今後塾の活動主体をどう現地に移すかである。 少年茅刈士補は、食事のあとカードゲームをしたかったようであるが酔眼で議論する大人たちを見てあきらめたようで疲れもあったのか寝袋に潜り込んで健やかな寝息を立てていた。
 2日目は天気も良く、ボッチづくりはかどったが、お天気祭りの度を過ぎたのか3日目は朝からシトシト雨で作業中止とした。
  ことしの合宿は天候に恵まれなかったが、それなりに楽しかった。
とくに、Y君の参加がうれしく、彼にはご褒美にボッチ券で買った藤原のお米5kgを家族へのお土産として持って帰ってもらった。

                                          草野記