2011年1月27日木曜日

「沼田真賞」受賞記念講演で語りそびれたこと

-『上ノ原の善玉キーストーン種になります』宣言-

2011年1月22日、「日本自然保護協会沼田真賞」(第10回)を当塾が受賞することになった。「茅場という二次草原を文化と生物の多様性の両面から再評価し、流域ネットワークを通じて保全する先駆的・モデル的活動」との過分なるご評価。個人的にも大恩ある沼田先生。しかも、我が国における草地生態学の地平を切り拓いた先生の名を冠した賞を、ずばり草地再生というテーマでいただいた。二重の喜びにて、少しばかりはご恩返しが出来たかと真に嬉しいかぎりであった。
記念講演をやれといわれて驚いたが、ご恩返しのつもりで演題を「『飲水思源』元・入会山の再生と活用」とし、塾の活動実績ならびに課題の報告を申上げ、併せて今後のご指導ご支援をお願いした
キーワードを飲水思源、入会、草地・草原、今日的利用、流域コモンズの5つにして話した。初めてパワーポイントなる文明の利器を使ったせいか、力(りき!)が入りすぎて時間配分をミス。後半飛ばし過ぎて、大事なことを喋り漏らした。「我々は、少なくとも上ノ原というフイールドでは善玉キーストーン種としてあり続けたい」ということ。かつて里山において先人たちがそうであったように、ススキ草原とミズナラ二次林からなる上ノ原「入会の森」を賢く利用し、草木や動物たちにとっても住みよい生態系を保っていく。その要石になる、という覚悟だ。
その思いを込めた書初め
をせっかく持参したのに、我々の考える生物多様性の意味を述べただけで、この肝心の要石宣言をし損ねた。悔しいので、この場をかりてあらためて善玉キーストーン種宣言をさせていただく。人と生き物が入り会うコモンズ村ふじわら、万歳! 
2011.1.26(清水)

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