2013年10月14日月曜日

中之条の自然・文化・風景にふれる気ままな旅


 9月29日(月)から30日(月)にかけてオプションプログラムで中之条に行ってきました。
9月の活動が終わった午後、参加者6人は上ノ原を後にして、絶好の秋晴れのなか新治街道を中之条に向かいました。沿道は、刈り取が終わって豊穣の証であるハザ架けが並ぶ風景が続いていました。
 今回のオプションプログラムは、「中之条の自然・文化・風景とふれる気ままな旅」として活動に合わせて催行しました。
 
旧吾妻第三小学校
当初は、国の重要無形民俗文化財に指定されている「お茶講」で優雅な時間を過ごすこともメニューに入れていましたが参加者が少なく取りやめました。その代わり、2年ごとのこの時期の中之条でしか見られない芸術の香り高い「ビエンナーレ」の一部を見ることができました。

 旅は、今回案内いただく町田工業町田さんとの待ち合わせ場所である伊参地区の「冨沢家住宅」から始まりました。そのあと中之条駅がある中之条地区に行き、中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」を訪れました。ここの建物は、明治18年(1885年)に開校された旧吾妻第三小学校の校舎で、群馬県の重要文化財に指定されていて、館内には中之条町を中心とした資料およそ6,000点あまりが、2階から原始・古代・中世・近世資料の順で展示され、1階では展示室別に、明治・大正・昭和資料、温泉資料、民俗資料などが飾られています。

懐かしい教室で児童に帰って
ここでは町田さんの計らいで元館長の懇切丁寧で分かりやすい案内・解説を頂き一同中之条の文化の高さを改めて知りました。中でも、天板が開け閉めできる木製の連机やアルミの弁当、達磨ストーブ、オルガンなどが触れる小学校教室では昔にタイムスリップしてはしゃいでいました。

  そのあとビエンナーレの振り出しでもある中之条交流センター「つむじ」でビエンナーレのパスポートを購入して一服です。
 休憩の後、本日のお宿がある四万温泉地区に向かいました。宿にチェックインする前に町田工業さんが修復施工中の「日向見薬師堂」を工事足場に登らせていただき見せてもらいました。この薬師堂の石垣の下からは温泉が自噴しているとのことでいかにも薬効がありそうな温泉です。


積善館本館
今日のお宿は「積善館」です。「本館」は元禄の4年に建てられ、日本最古の木造湯宿建築と伝えられ、群馬県の指定文化財にも登録されている歴史的価値の高い昔ながらの湯治の雰囲気を今もなお色濃く残す希少な温泉宿です。なかなか趣のある木造の湯治宿で建て増しのためかまるで迷路のようで自分の部屋に帰るのに苦労するほどです。4つの浴槽が使えて温泉を楽しむにはリーズナブルな価格の宿ですがお酒や食事のサービスは最低限に抑えられています。本館以外に「山荘」「佳松亭」があってこちらはランクがかなり上で、佳松亭のお風呂に行き施設を見て「格差」を痛感したのかこの言葉がしばらくはみんなの話題になっていました。 積善館:http://www.sekizenkan.co.jp/

 翌日は、朝、四万温泉の自然を満喫すべく周囲の散策をしましたがおりしも栗の実が沢山落ちていてまるで唱歌「里の秋」状態、今年は栗が豊作のようです。
伊参スタジオの展示物
ビエンナーレは中之条の古民家や集落などを会場にしているのでビエンナーレを見れば必然的に見どころを巡ることになります。会場は37か所にわたり展示物は130にもなり、とても1日では回れません。私たちは積善館を皮切りに4か所しか回れませんでした。中でも伊参スタジオ公園の会場はもっとゆっくり見たい会場でした。伊参スタジオは廃校となっていた旧町立第四中学校が、群馬県人口200万人記念映画「眠る男」の撮影拠点として使用されたことから古びた木造校舎は「伊参スタジオ」と名付けられ、撮影スタジオ・ロケ隊の合宿所としてよみがえり、町ではこの映画で使われたセットを移築展示し、映画関係の資料も公開しています。
 
 また、神保家住宅の会場では大きな柱や梁の強靭な造りの和室にマッチする展示がありました。ここではカヤの実を沢山拾いました。カヤの実は食べられるし笛などに加工できます。

ビエンナーレ:http://nakanojo-biennale.com/


このほか、町田工業さんの茅の加工場も拝見し、集荷を待つきれいに加工された上ノ原の茅に再会しました。
出荷を待つ上ノ原の茅


















今回は、お忙しい中、町田さんに2日間もお付き合いご案内いただきおかげ様で有意義な時間を過ごすことが出来ました、本当にありがとうございました。(文責 草野)

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