2014年2月2日日曜日

乙女高原フォーラム2014

 
 1月26日午後、毎年この時期に開催されている山梨市と乙女高原ファンクラブの共催による乙女高原フォーラムに参加しました。
始まる前に司会の山梨市観光課長を植原さんに紹介してもらい、草原サミット開催や阿蘇のサミットへの参加を要請しました。阿蘇は遠いですねという反応でした。
  最初に乙女高原ファンクラブの年間活動の報告があり、その中で一番気になったのは、部分的にシカ柵を設けて柵の中と外を比較した調査で、外側は草が少なくなっている写真を見せられました。フォーラムの最後でもメンバーの方々が、10年前と今ではハナの咲き方が全然違うとのことです。改めて、草原でのシカの害を痛感しました。

 その後に研究発表として、2年間乙女高原に通い詰めた、麻布大学や野生動物学研究室4年の加古さんから「乙女高原における花と虫のリンク」の発表がありました。昆虫が林と草原の花のどちらに多く集まるかという研究で、草原の花に集まるのが圧倒的に多いという結果でした。


メインの講演は、大分県久住にお住まいの足立高行さんによる『テンの目に写る乙女高原の自然』。ファンクラブがテンの糞を7年間に渡って採集してきたものを、今回のゲストの足立さんのもとに送り、糞の中身を分析してもらいました。糞の中身からテンの食べ物が分かり、テンがいつ、なにを食べているかを知ることで、テンが暮らす乙女高原の自然を知ることです。足立さんは乙女高原には行ったことがないそうですが、こんな状況だろうという見解を話してくれました。テンは、ノネズミとサルナシを主に食べていることがわかりました。それ以外にもいろんなものを食べる雑食のようです。

 活動報告でも紹介されましたが、昨年末に「乙女高原大百科」を出版されました。10年間のメルマガを整理してまとめられたものです。今回のテンの糞や、花と昆虫など、長い時間かけての調査等、常日頃の積み重ねがとても大事なことだなあと改めて感じました。
(あさかわ)

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