2014年6月24日火曜日

鎌は振るより引け!! ―群馬クリーン作戦に参加ー

森林青水の6月の定例活動は、葦の田峠・木馬道古道を整備しながら樹木や山野草を楽しむ一般参加歓迎のプログラムでした。
このプログラムは7月に行う麗澤中の奥利根水源の森林フィールドワークの下見を兼ねています。もうひとつ、欲張って群馬クリーン作戦に参加して県道の草刈りも行いました。
 
 当日は、小雨が降る中、葦の田峠を超えて平出集落の県道に出てきたところでもう一仕事。
県道の脇の草や灌木を刈払い、見通しを良くするための草刈りです。大鎌と手鎌を武器に刈払っていきます。参加者は、初参加3名を含む首都圏からの参加者14名に地元のインストラクター3名の方にもご協力いただき合計17名が慣れない鎌をふるい大汗をかきました。
 
 
 
  ふだん使わない鎌での作業、どうしても草や灌木を叩いて切ってしまいます。本当は鎌は引くようにした方がよく切れて疲れません。でも、皆さんは日頃のストレスを解消するがごとく振っていました。草に浮かぶ顔は大きな顔をする山の神か、むさくるしい宿六か、はたまたパワハラ上司か・・・。
怪我が心配でしたがこれもうっぷん晴らしになるかと止めずに見守りました。
でも、たぶん、2,3日後には腕の筋肉痛が・・・・。
約1時間の作業で両脇500mが刈り上がった時、刈跡が輝いて見える雨上がりの風景がありました。そして、流した汗が心地良く感じる作業でした。皆さんご協力ありがとうございました。
 

 
 
 
 
                                        (文責  草野)

2014年6月18日水曜日

「樹木識別のポイント」講習を受けました。


森林塾青水は、その活動の一環として毎年、麗澤中の樹木観察会、奥利根水源の森フィールドワークや一般の方を対象に自然観察会を行って樹木や草花について解説しています。
このような観察会は、インストラクターが、樹木や草花を通じて参加者とコミュニケーションをしていると言えます。
 樹木観察会等でよく言われることのひとつが、「樹種名をやたら教えたがるインストラクターいるが、樹種にそれほどこだわることはなく、樹木の生理や人間生活を含め他の動植物との関わり合いに重きを置いてインストラクションすべき」です。確かにそれも一理ですが、人と人の間でも、その人を好きになろうとする場合、まず相手の名前を知ることからはじまります。そして、興味を持ち人柄や生き方に共感して仲良くなるのではないでしょうか。つまり、名前を知ることは興味をもつ入口であって決しておろそかにできないものと思います。樹木の性質や働き、自然とのかかわり方に興味を持ち仲良く(認める)なろうとするなら、まず、名前を知ることが大事です。また、樹木の名前がわかった時の喜びはとても大きいものです。
 そんな思いがあって、614()一般社団法人日本植木協会が日比谷公園で行った「樹木識別のポイント」講習会を受講しました。
 この日の参加者は28名、室内で3時間ほどあらかじめ採取しフラスコに挿した樹木サンプルで樹種名と葉のつき方や特徴など識別のポイントが解説されました。その樹種数は約110種に上りました。似た樹木同士を比較し、その樹木に関する話題も豊富でとても勉強になりました。



その後、1時間ほど公園で野外観察を行い、この時に上がった樹種は約30種でした。
 

日本植木協会では、年一回、「環境緑化樹木識別検定」を行っているとのこと、今回はその事前講習の位置づけでもあったようです。なお、「識別」とは樹種名を外観で判定することであり、遺伝子レベルまで調べる同定とは違うということです。

今回の講習を受講して、樹木や草花の名前がわかった時の喜びは大きいことはこれまで何回も経験していますが、この喜びを子供たちや上ノ原を訪れる方々に伝えることができれと改め感じました

 

文責 草野

2014年6月1日日曜日

ススキ株の移植を行いました

 5月31日(日)今年の年間計画に上げているススキ衰退対策の株移植を試行するため、松澤さんの車で川端、松澤、稲、草野の4人が上ノ原に行きました。上ノ原は野焼をしたところとしなかったところがはっきりわかる縞模様になり、ススキの初期成長が始まっていて、ワラビがが芽を出し、沢山の車と人が入り込んでいました(写真)。
ワラビ採りと縞模様
昼食前に、移植箇所を下見して、十郎太沢から50mぐらい奥の作業道脇の、野芝に覆われている一画(約10m2)とその隣接のススキ株がまばらな一画(約10m2)を移植地と決めました。



ススキ株採取箇所は、昨年の夏の防火帯刈払いの際、ススキが旺盛に生育していた個所に目をつけてありました。始める前は、株掘り取りは根がかなり頑丈に地中を張っていることが予想されましたので難儀するだろうと思っていましたが、山鍬(植林鍬)で株の周りを切りながらはぎ取ると意外にも簡単に掘り取ることができました(写真)。株の大きさは直径が20cm~30cmとしました。
戻った体力で株のはぎ取り

 
掘り取った後は黒々とした肥沃そうな黒ボク土が出てきました(写真)。

ススキ株



ススキ株の下は黒ボク土壌
採取個所でも、隣の株が繁殖することを予想して、回復状況を見るためテープ表示しておきました。全部で、15株を採取して、軽四で移植場所まで運びます。
 

昼食後に移植作業を行いました。野芝は、はぎ取って植え穴を1m間隔に掘り、植えます。
2本だけは、はぎ取らないところに植えて、比較することにしました(写真)。
野芝のはぎ取り



野芝の箇所は栄養分が不足していることが考えられたため植え穴に、腐葉土を入れて植え、土を寄せ回りをしっかり踏み固めます。

今回は、1m2に1株、間隔は1m間隔に植えました。野芝の箇所に8本、ススキ株が衰退しまばらになった箇所に7本、合計15本を移植しました。

現地には杭を打ち、色テープで表示してありますので上ノ原に行かれた時にご覧ください。



 

活着したかどうかは8月ごろにはわかるでしょうが移植によるススキの繁殖の結果が出るのは
来年の春でしょう。この結果では、本格的中ススキの移植も茅場の作業として皆さんにお手伝いいただくことになるかもしれません。

30度を超える気温でしたが風薫るススキ草原で心地よい汗を流しました。


 
 
 
                                                    文責 草野