2015年9月7日月曜日

藤原諏訪神社例大祭 -祭りは続き、地域も続く-


 藤原諏訪神社の祭りに行ってきました。この祭りはこれまで盛夏の817日に催されていましたが、今年は96日(日)に行われました。8月は、民宿などが忙しく参加しにくく、都会に出ている人もお盆で帰ったすぐ後で帰郷しにくいという理由があったようです。なんでも、以前は9月のこの時期に行っていたようで夏祭りと思っていましたが秋祭りだったのですね。

 当日は、11時半ごろに諏訪神社につきましたが既に祭りは最高潮、四場うちの二場の獅子舞が終わり地元出身の演歌歌手が歌っているところでした。境内には大勢の観客がいて顔見知りもたくさんいます、しかし、20年前に観たときには桟敷席はほぼ

満席だったのですが今回は当時の3分の1程で、時の流れを感じました。

 
 
 
賑わいが戻った諏訪神社
 
 
 
桟敷席から威勢のいい掛け声(ヤジ?)やおひねりが降ってくる
 

塾からの神饌料を納め、いつもお世話になっている民宿の女将さんたちと話していたところ、町田工業の町田社長と出会い、そこに区長さんが寄ってきて、神社の修理にお世話になった二人を紹介したいとのことでした。

そうです。平成24年北側、25年南側の2回に分けて行われた諏訪神社の屋根替え用の茅は上ノ原産でボランティアが刈ったものを町田工業さんに加工してもらって現物支給したのです。
 

 
また、今年の雪で被害を受けた梁の修理の際の屋根茅は町田工業さんにも在庫がなく、昨年の10月の茅刈でボランティアが刈った茅ボッチ80ボッチ(400束)を倉庫にストックしていたところ急遽使わせてほしいとの申し出に寄進したものでした。
 
 
花笠たちに連れられた獅子が入場
 
もっとも、素人がボランティアで刈ったもの、品質は今一で、400束のうち
根茅用に精選したら約半分になったそうです。ボランティア製といえどこうして
お役に立つのですから茅ボッチの品質の向上が望まれます。
屋根茅の寄進は私たちにとっても藤原の方々の心のよりどころである諏訪神社の修復に貢献出来るので大変喜ばしいことです。区長さんから私たちを皆さんの前でご丁寧に紹介していただき大変恐縮しましたがこれまでの活動が実を結んだと感じました。
祭りは、集落が輪番で担当しているようです。今回は四場の獅子舞の幕間に、子供達のダンス、歌謡ショ-、大利根源流太鼓の演武、地元婦人衆のユーモラスな踊り、カラオケなどまさに村人こぞってのお祭りとなっていました。
一場30分以上連続で、それが四場の獅子舞

大利根源流太鼓
 
婦人衆のとっくり踊り
 

 
獅子舞は笛や鐘の囃しに雌獅子1頭と雄獅子2頭が踊る伝統的な奉納獅子舞です。
私が見た第三場の「耶魔懸り」の獅子を北山さん、吉野一幸さん、この場の雌獅子は一幸さんの長男、そして第四場の「吉利」を中島真人さんが振っていました。花笠は親男さんや惣一郎さんも登場していました。
獅子舞は一場が約30分以上も続く長丁場で、大半が中腰の姿勢で、動かす頭や手足は数えきれないほど多く、振者の疲れは並大抵ではなさそうです。あとで北山さんに聞いたところ817日から稽古に入ったそうです。私たちと一緒に観賞していた民宿の女将さんの話によると、今年の当番の集落の振り手はまだまだいるようですが、ある集落は過疎化や老齢化で危機的状況のようです。
神様に感謝し五穀豊穣を祝う祭り、地域の人々の心のよりどころである祭り、そこで奉納される伝統芸能の獅子舞がいつまでも続きますようにと本殿に祈りました。
「祭りの終わりは地域の終わり」といいます。祭りに帰ってくる者がいて、残った人と移住してくる人が力を合わせ自分たちでできる間は自分たちでなんとかする気概で祭りを続ける藤原の健在ぶりを知らされた祭りでした。
 
 
動画を貼り付け皆さんに見てほしかったのですがうまくいきませんでした。
塾でもこの祭りに参加するツアーがあってもいいでしょうね。

                                 草野記

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