2014年10月21日火曜日

2014年度第2回東京楽習会「みなかみ町藤原の生き物たち」開催報告

本年度第2回目の東京楽習会は、多葉田五男会員を講師に10月11日の土曜日、渋谷区神宮前の地球環境パートナーシッププラザ・セミナースペースで開催し、会員15名が参加しました。  
多葉田講師は日本野鳥の会や市原トンボ池の会などのメンバーとして、長年にわたり野鳥や昆虫、それらを支える植物たちの調査を続けてこられました。藤原には青水のプログラムの他にも単独で足を運び、鳥や虫、草原の植物を撮影し、記録してきました。その成果の一部は青水のウェブサイトでも紹介されています。今回の楽習会では、野鳥をはじめ、蝶類やトンボを中心に、藤原、そして上ノ原の生き物について、映像や野鳥の鳴き声を通して紹介いただきました。以下はその概略です。

○野鳥編
 みなかみ町藤原の生き物リストの中で、多葉田さんが整理したリストは89種、写真は45点準備いただきました。実際に鳴き声を流していただき、ホトトギス「特許許可局」、アカショウビン「キョロキョロ―ン」、イカル「お菊二十四(オキクニジューシ)」などの鳴き声の聞きなしと比べながら解説いただきました。
○蝶編
 藤原の蝶のリストは80種、その中から45点の写真を紹介いただきました。藤原には群馬県下における蝶の63パーセントが生息しているとのこと。まさに藤原そして上ノ原は蝶の宝庫です。
○トンボ編
 藤原のトンボは19種、そして22点の写真を準備いただきました。藤原では最近、トンボを見かける機会が少なくなったということですが、アキアカネなど赤トンボの生態は、まだまだ謎に包まれているのだそうです。多葉田さんより、日本自然保護協会が行っている「自然しらべ2014 赤とんぼさがし!」を紹介いただきました。10月31日が締切ですが、詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。
http://www.nacsj.or.jp/project/ss2014/

カンタン(虫かごの天井にはりついています)

○その他
 九月の上ノ原のプログラムで捕獲し、友人手製の虫篭で飼育しているカンタンやスズムシを持参いただきました。カンタンは「邯鄲」と書くそうです。中国の地名から来ているとのこです。講義の終了時間に合わせて、スズムシが美しい音色を聞かせてくれました。

多葉田講師持参のカンタン 虫篭の天井にへばりついています
 質疑応答の時間には会員各位より様々な質問や感想が寄せられました。清水顧問からは、上ノ原、そして藤原地区に生息、生育する野鳥や昆虫、植物の全体像や相互関係の理解がさらに深まるようなフィールドでの活動についての積極的な提案がありました。最後に草野塾長より挨拶と今後の活動予定についての報告があり、第二回楽習会は終了しました。
多葉田会員の調査報告は、森林塾青水のウェブサイト内に「フィールドの生き物たち」としてまとめられています。これからフィールドに出かける際などには、是非事前楽習も兼ねてご覧ください。
http://www.commonf.net/?page_id=391

                                      (文責 稲)

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