2016年11月6日日曜日

麗澤中学一年生 奥利根水源の森林フィールドワーク


 中学3年間の学年毎に「自分(ゆめ)プロジェクト」を設け「未来を創造する知恵とたくましさ」を身に着けるオリジナルプロジェクトを展開し、「仁草木に及ぶ」(慈しみの心を、人間はもとより植物にも及ぼす)を実践している廣池学園麗澤中学校(詳しくは茅風49号を参照http://www.commonf.net/wordpress/?page_id=68)の一年生139人が上ノ原や藤原で10月26日から28日までの2泊3日のフィールドワーク(以下FW)が行われ青水が手伝いしました。 5月のキャンパスでの樹木観察会以来5か月ぶりの心も体も確実に成長した生徒たちとの再会はやはりうれしいものです。


一年生のプロジェクトテーマは「自分と自然」で「自然から恩恵を感じる」ことを目標にしています。この目標を達成するために今年からFWの時期とプログラム内容を変えました。 例年は7月の夏休み前に実施していましたが暑い盛りと梅雨末期の天候不順なこともあり生徒たちの安全・健康を考慮して錦秋の10月に。ロング森林散策を中心としたプログラムは時期的に可能な茅刈体験をメインにショート森林散策、茅編みクラフト、集落内の神社、古民家見学としました。


 刃物である鎌を使っての茅刈体験、安全性を心配しましたが子供たちはほとんど初体験にも拘らず刃物を持った時のルールも守り真剣に取り組んでいました。
茅刈初体験
 

最初の村の古老達(おじいさん・ひいおじいさん)の刈り方や伝統的縛りの指導も新鮮な感覚だったようでグループで1ボッチの予定が2.3ボッチ作ったグループもいたようです。

 28日のまとめである生徒から聞いたところ、夏休みに毎年おじいちゃんと草刈りをしている生徒もいた様でそれほど心配することではなかったようですが無事に終わってホッとしています。。

私は翌日彼らの作ったボッチを見に行きましたが大人が作ったボッチに負けないくらい立派なたくさんのボッチがキチンと林立している風景に感激してしまいました。
生徒たちが作ったボッチ
 

木馬道森林散策は茅場を出発し「ははその泉」~「木馬道」~「炭窯」までの説明を入れて約1時間コース、5ポイントは5か所、①茅場(二次(半自然)草原の成り立ち、再生維持の方法、トチノキの冬芽がネバネバするわけ、②ははその泉」のほとりで森林と水源涵養の話、③伐採跡地では「伐ることは環境破壊か(林業)」の話、カエデの種類、④キワダを例に人間に有用な樹木・生物多様性、⑤最後に炭窯のところで「地球温暖化と森林」としてまとめました。実際に森や樹木を見ながらの解説です。

茅編みクラフトは前日用意したスグリ茅を使い、茅編み機でミニすだれ(筆巻き)を作っていきます。此処の担当は岡田さんと藤岡さん少し時間が足りなかったようで準備を含め大忙しのようでした。
茅編み

出来上がり

 

このほか、雲越家住宅(古民家)と諏訪神社を見学して藤原の生活や文化にも触れてもらいました。

3日目は、水上高原ホテル200でまとめのアドバイスをしました。会場は11階にあり谷川岳などの奥利根の山々の眺望がよく利根川との位置関係もよくわかる絶好の場所でした。
水上高原ホテル200で林さんのダムの話
 

林親男さん、藤岡さんにも手伝っていただき彼らFWで体験し学んだことをまとめる際の質問に答えアドバイスしました。ネットなどで調べた事前学習と実際のFWとの違いに戸惑っている子もいましたがよくポイントをつかんでいたようです。
事前学習でやったことが実感として
 

子供たちの体験や学習をお手伝いすることは彼らの成長に触れやりがいがありあります。例年よりもその美しさは劣るものの大自然が織りなす紅葉の中でのこの体験を活かして生きる力を養ってほしいものです。
今年のプログラムにも改善する点もあります。それに生徒たちがフィールドの様々なものの中で何に興味を示めすかがわかりましたので彼らの後輩たちのために改良し続けたいと考えています。 
                  草野記

 

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