12月、当塾の東京学習会で講演いただいた鶴見先生が主宰される「井内区 人・空・棚田を生かす会」と「えひめ千年の森をつくる会」が開催した「ありのままの自分に出会う炭焼き講座」に参加してきました。今回は総勢20人、うち塾関係者が4人、3月18日~20日の遠路愛媛までの2泊3日の炭焼き旅行でした。
場所は、愛媛県東温市井内です。全日空のカレンダーに使われた天空の棚田の里のてっぺんです。道後温泉のある松山市内から伊予鉄道横河原線で横河原駅に行き、そこから県道210号を久万方面に車で30分から40分、そこは目を見張るような棚田の絶景地でした。天空の棚田井内地区 |
ここでの炭焼き体験や正食・マスターライフ・メンタルライフのワークショップは私にとって「新鮮」で「貴重」な体験でした。
自分で何度も炭焼きをやっていますが憧れのウバメガシの炭材を焼くことができ、鶴見先生のその場その場の炭に関する深い話や、技術のポイントも新鮮そのもの。語り口が優しい鶴見先生と奥様 |
順調すぎたドラム缶炭焼き |
これが元の造りを活かしながら内装に木材をふんだんに使った趣のある宿、オーナーで仕掛人の永井さんの毎晩の囲炉裏端でのお話とおもてなしは夜中まで。赤そばが名物のようなのでいつの日か是非食べてみたいものです。
2日目には早起きして「井内の棚田」を一望したくて城跡に上りました。
二日酔いには坂道の急坂はきつかったが登った甲斐があって、春間近の井内棚田の眺めは絶景、今度は秋の収穫前の黄金の棚田を・・・。
追記)
この風景を見ていると、此処の歴史や人々が暮らしてきた経緯に想いが馳せる。昔の風景はどうだっただろう。戦国時代は隠し田だったのか、昔の風景を想像したくなる。なぜこの風景に心が引かれるのだろう。これが、原先生の言う地形、文化、環境、暮らしが作る「場所性」なんだろうか。
同行した尾島さんは以下のような表現をした
「光や土、時の積み重ねと人の交わりによって醸成された空(気)、その力は、この土地の祖先たちや営々と暮らしてきた現在の人々、特に地域の持続的発展のために試行錯誤している永井さんや応援する鶴見先生ご夫婦の存在も大きいと思うが一番はこの土地が持つ力のような気がする。自然というものに含まれる人の営みの積み重ねの尊さが感じられる所」だと。
彼女の心を、私なりに忖度して表現すると、この土地をおつくりになったありがたい「何ごとか(何者か)」と暮らしを続ける里の人の力だろう。「何ごとか」がおつくりになった風景は上ノ原や藤原にも感じる。
なにごとかのおわしますかは知らねども・・・ 棚田近景手前は樒(シキミ)栽培 |
この町にある温泉施設「桜の湯」の「つるつる感」は心と体にいい温泉でした。
3日目の朝は、この集落に残るかつての「茅場」を視察しました。此処の茅場は集落から遠く傾斜がきつく、利用しなくなってかなり立つのでススキも管が太く上部が曲がっています。野焼も容易ではないようです。屋根茅が不足している状態ですので集落で刈ってストックしておくか堆肥・マルチなどの農業資材として利用できたらいいのですが。
域内に需要もなく茅場は荒れて |
この集落では樒(シキミ)の栽培が盛んですのでそれと絡めてみるのもいいのでは。
炭焼きの合間に焼いたツイストパン、窯の腹に見た小宇宙と流れ星、振り返りの漢字一文字感想など塾の活動にも参考になることをたくさん体験しました。ツイストパン焼き、おいしかった |
鶴見先生、奥様、永井様、そして参加者の皆様お世話になりました。有難うございました。
ウバメガシの黒炭(贅沢) 文責 草野 |
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