2017年7月1日土曜日

若返り伐採&木馬道再生実施報告 ***貴重な体験となった武尊山山開き神事参列***


今年の木馬道再生は6月の梅雨の時期にプログラムされたことから雨は覚悟の上であったが空梅雨気味の天候に期待もあり、昨年に味わった木馬の滑走の感激をもう一度と梅雨空の中17名が参加。
 
この時季の上ノ原風景
 

まず、木馬で搬出した木材を木炭にするためにNPO法人奥利根水源ネットワークが新たに設置した改良ドラム缶炭窯の説明を北山塾頭にしてもらい木馬道再生の取り組みを意義づける。
路盤づくり、チェンソ―伐倒
 

木馬道は昨年50mが作設している。それを延長するので炭窯から昨年の終点までの路線選定を行う。炭窯のそばの一段高いところに土場(木材集積場)を決め、そこから昨年の終点地点まで急傾斜にならないようほどよい傾斜で、岩や根株を避けて選定する。途中接続の関係で急傾斜となるところは土盛り補整することとし、延長は約150m(総延長200m)となった。もちろん、散策路としても使える
 
中間付近が接合部で難所
 

路線に沿って刈り払いして斜面を切り(切土)で路型を作る、路面を平らにして路盤ができる。途中の急傾斜のところが難所であり桟木(土止め)を敷き盛土する。どうにか100mの路盤ができたのでチェンソ―でミズナラを伐採して1,5m程度の盤木(路面に敷く横木)を作り、それを敷設する。昨年の経験があるので作業が捗り1日目で30mに盤木が敷設できた。
 
難所での作業
 

作業終了前、始点近くにあった盤木を木馬で運ぶことにした。積載した材の縛りの締め方がわからない。今年は、阿部惣一郎師匠が怪我のため指導が受けられない。昨年かなりの技術を伝授されたつもりであるが機微なところはやはり師匠がいるのといないとでは大違いである。師匠がいればなーと思ってしまう。木馬を滑走せせるが昨年と違いスムースに行かない。なんとか70mほど滑走させたが昨年のような歓声が上がらない。
 
締め方がわからない
 
 
滑走開始
 
歓声は??
 

明日も天気がなんとか持ちこたえてくれることを期待して、重労働の1日目の作業を終わる。

 この夜の宿は、温泉付きのロッジ「たかね」である。車座講座は北山塾頭に「自伐型林業への挑戦」としてお願いした。NPO法人奥利根水源ネットワークが上ノ原ミズナラ林の若返り伐採で出る木材を炭や薪にして販売する構想であり、みなかみ町がエコパークに登録されたことを契機に旅館やホテルが使っているマレーシアなどの炭に替わって地産地消の運動をおこし供給しようとするものである。塾としても今回のようなプログラムを通じて協力することができる。参加者からも問題提起されるなど課題は多いがぜひ軌道いや木馬道に乗せてほしい。

 さて、2日目、かなり強い雨音で目が覚める。上ノ原に行ってみると昨日の木馬道で作業するとぬかるみになる恐れがある。その場で作業の中止を決断する。

 この日は武尊山の山開きの日である。塾も招待されている。山伏が来て神事があるとのことなので朝食後、裏見の滝そばの武尊神社に一同を案内した。

 武尊神社に着くとすでに多くにの人がいて神事の準備ができていた。
奉賀帳に記帳して記念品をいただき進められて席に着く、利根川水源藤原合唱隊が山男の歌を歌うと我が山ガールたちはいてもたってもおられなかったのだろう合唱隊に飛び入り参加して一緒に歌って、とうとう最後まで合唱してしまった。地元との触れ合う機会を作ろうといろいろなことをやってきたがこれほど自然に溶け込んだ雰囲気は今までになかったこと。うれしくなってしまった。山ガールの諸姉とI.Mさんの快挙です。
奥利根源流藤原合唱隊に仲間入り


 来賓のあいさつのあと神事が始まるとその厳かさと不思議な光景に感動を受けました。修験道山伏が吹く法螺貝で神事が始まり、般若心教、祝詞、まじない言上が奉じられて斧などを使ったまじないしぐさが続き玉串奉奠となり塾もその栄を受けました。般若心教と祝詞の組み合わせも不思議だが、まじない言上はどこかで聞いたような文句だと思っていたら秋田マタギのことを書いた小説の中に出てくるおまじないと同じフレーズであった。
 
法螺貝の音とともに修験道入場
 

 「あびらうんけんそわか・・アビラウンケンソワカ・・阿毘羅雲吽欠薩婆詞!」が妙に耳に残った。その後、山伏を先頭に行列を組んで登山道を歩き、山開き神事は終了した。
 
般若心教をとなえる
 

ここで安全を祈願したことがこの後のアクシデントを武尊の神のご加護で最小限にくい止めることができたと思う。
 
山伏とぐんまちゃん
 

この後、谷川岳天神平に行く予定でいたが、思った以上に時間を費やし、予定を変更し、裏見の滝を見ることにした。雪解け水と梅雨の水で滔々と落ちる滝水に圧倒された。此処は樹木の種類も多く解説しがいがある。
裏見の滝


 
 
この後は上ノ原にもどり、草原散策(ワラビ狩り)で過ごし昼食。

帰り道の運転、疲れもあったのかほんの一瞬、目をつむったようでガードレールをこするアクシデント。皆さんの大切な命を任せられたドライバーとして失格である。同乗者の皆様にはひやりとさせたことお詫び申し上げます。直前に2回ほど妙なあくびをした時に休憩すべきだったと大いに反省しています。

木馬という言葉にひかれて参加する予定だった前橋市の日帰り初参加の2名の方は2日目が雨のためお目にかかることができなかったのは残念。またの機会に是非おいでください。
 
上ノ原の賑わい:白花タニウツギとスゲハムシ?

 
 

                             文責 草野

 

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