2025年11月30日日曜日

2025年11月29日~30日 茅出し~手から手へ茅の旅立ち~

 茅出し~手から手へ茅の旅立ち~🏔️

11月頭の茅刈り合宿から行ってきた茅刈り。山で干した茅ボッチを人の手で道路端まで担ぎ出します。

倒して 縛って 引きずり出す


この日、福島県南会津「会津かやぶき」の小椋 竹彦親方が、ススキの材質視察にお見えになりました。親方の見立てでは、上ノ原の茅は、南会津の茅葺きの手法に合った材質であると共に、刈る時期や刈り方も類似しているとのこと。

視察に修まらず、茅出しもご一緒しました。親方は、ただ縛るだけでなく、斜面に立っていたボッチを寝かせると、ボッチの元を掌でトントンと整え下を縛ります。次に、茎と広がった葉を掌でクイッと入れ込んで、真ん中あたりを縛ります。2点縛りです。すると、あらビックリ!!まっすぐ円錐形の美しい姿に、ものの数秒でズングリさんからシュッとしたモデルさんに大変身。職人技が光ります。

今後、南会津へ上ノ原の茅が嫁入りするならば、運搬費が一番のネックとなります。親方の縛り方で積み込めば、倍は積み込めるとのこと。縛り方でコスト削減!!しかも、掌ひとつで!!

改めて「茅って凄い」

 翌朝は、小椋親方、塾長、副塾長、事務局長で諏訪神社の茅葺き屋根の状態をみに行きました。「この冬を越えないだろう。早急になんとかしなければ。せめて、雪が積もる前に、屋根に生えた草木を切るくらいはやらないと」と職人の見立てでした。ここで親方とはお別れです。

 2日目、運搬は、後日になると今年の嫁入り先町田工業から連絡が来ていたので、入会の森を散策しました。

葉を落とした木々 枯れた草

その姿は 次世代につなぐ母の美しさ

枯れ草や落ち葉は 土に還るために

実や種は 芽を出すために

これから雪の下で春を待つのだろう

猪の獣道 鹿の泥付け 熊棚

いきものたちは すぐそこに

ともにいきる いのちある者として

 天気に恵まれた2日間。谷川連峰と草原の壮大な景色に集まったボッチが映えています。今年は、茅刈りイベントを講習として開催したため、320ボッチ1600束と、例年に比べて少なめですが、丁寧に刈った分、大きさが揃っていて本当に美しい。茅刈り古老衆の技量にはまだまだですが、こんな感じで質も量も上げていきたいと思います。

後日、無事に中之条の町田工業へ嫁入りしたと塾長より連絡がありました。茅は、群馬県内及び、近隣の茅葺き文化財建造物修復、保存に活かされます。

今年の茅仕事もおしまいです。

最後に、山之口終い神事を行いました。

十二様へ感謝を捧げるとともに、自然の恵みと安全を祈り、野焼きから始まった今年の茅仕事が、つつがなく行えたことを祝詞を唱えご報告いたしました。

これを書いているのは12/30

今年もあと1日となりました

もう上ノ原は銀世界

皆様、よいお年をお迎えください。



2025年11月9日日曜日

2025年11月8日~9日 茅刈り

 🌾受けつないでいく🌾

群馬県みなかみ町藤原上ノ原入会地茅場

11/8.9に茅刈りイベントが行われました。


今年は、飲・水・思・源の4グループに分けて、半日丸々茅刈り講座を開きました。

講座にしたのは、去年の茅出しで降ろしたボッチの大きさがバラバラだったこと。5束で1ボッチですが、中には古老の1束に満たないボッチもありました。2017年までは、茅の出荷量の約90%は、藤原古老茅刈り衆が担っていました。他から来るボランティアの茅刈りは、1年でイベント日のたった5時間だけです。

塾の幹事たちは、年々古老たちが刈れなくなり、刈り束数確保に躍起になってしまっていたのです。古老たちは、イベントの時には、自分のボッチは立てず、丸半日指導に徹してくれていたことを思い出しました。『受けつなぐこと』に力を注いでいたのです。藤原刈りをつなぐには、躍起になっちゃぁ続かないと、バラバラなボッチをトラックに積みながら気づかされました。

11/8

茅刈りイベント当日。木々が橙、黄金と色づき晴天に映えた快晴。

まずは塾長のデモンストレーションから始まります。今年は、古老萬枝さんの顔が見えません。萬枝節が聞けず残念。

でも、2020年まで茅の嫁入り先だった、町田工業から2人刈り手がお越し下さいました。

さあ!!グループに別れて実践です。

1束の大きさが直径20cmに揃うように、目安紐(下から6割のところを計測)を配りました。これで、ある程度均一された束が出来上がります。4グループの講師陣たちは各々「脇に抱えながら鎌をこう引いて、、」

ザッザッザッまるけて刈る藤原刈りを間近で披露。参加者は、作業から生まれる細かな疑問もすぐに尋ねていける環境です。

「どうですか?」

と尋ねれば

「気持ちいい。」「楽しいです」

と上ノ原を気に入ってくれた様子の返事ばかり返ってきます。

3時のお茶は、上ノ原入会の森のクロモジ茶を淹れました。お茶うけは、5/31の活動で収穫し、塩漬けにしていた蕨を、たたき味噌と梅醤油はちみつ漬けにしたものをご用意しました。「いい香り」「美味しいです」香り、胃袋からも茅場を味わいました。残り40分、夕日にススキが染まる頃に作業終了。

 今宵の宿は、昨年の茅刈りイベントと同じロッジ『とんち』にお世話になります。地味溢れる料理に舌鼓。夕食には、町田工業社長:町田守俊氏も参加され、塾長と何やら茅談義に花が咲いています。車座講座は、まず、北山塾長から自然共生サイト登録認定について。続いて、メインの町田社長による『町田工業茅葺き事情近年史』屋根の形から年代を割り出したり、外観だけでは測れない、開けてみないと分からない茅葺きの葺き方などなど。興味深い内容に質問が止みません。車座講座歴代1位の2時間!!22時を前に半ば強制的に終了しました。興奮覚めず部屋に戻っても茅談義となりました。

 9日は朝から雨。小降りのまま降り続く予報です。雨の中の作業で茅刈りが嫌いになってしまわぬよう。茅刈りは、希望者のみ。入会の森散策をメインプログラムとしました。散策は草野顧問、稲事務長にお願いしました。茅刈りは、藤岡副塾長が先導して、4名が茅刈りに立候補。暫く刈っていると雨が止み、乾くと刈りやすいんだと肌で感じます。11時作業&散策終了。

ふみ子さんマルシェへ。生憎の天気なので、いつもの茅場青空マルシェではなく、集会所遊山館で開きました。館内に入ったとたん、ツルウウメモドキノタペストリーや、ふみ子さん栽培の観賞用ベジタブルブーケに、野花のドライフラワー花籠などなど。パッと場が明るくなるふみ子さんワールドが出迎えてくれました。もちろんお野菜やお豆、手芸品もあります。全てふみ子さんの作品たち。

今年は、技術向上に力を入れたのでボッチ券はあまり発行出来ませんでしたが、勿論現金払いOK!

両手いっぱいの藤原土産となりました。

【報告】イベント刈り数 36ボッチ

鎌は引くまるけて茅刈り

ススキとススキのとも縛り

この藤原刈りの術を受けつないでいこう

さあ!次は茅出し 山之口終いです



2025年11月3日月曜日

2025年11月1日~3日 茅刈り合宿

 🌾茅刈り合宿🌾

11月に入りました。

事務局長夫妻、副塾長夫妻、三連休は茅刈りです。

曇り予報に安堵しながら、お昼過ぎに到着すると、雨がパラパラと降りだしました。

11月に入ったというのに、ススキはまだ青く、昨年よりも、更に秋は後退しています。

どこを刈ろう?

場所選びに苦戦します。一時間ほど刈れば雨も止んで青空が顔を出し、ススキの穂もホワホワと開いて輝き始めました。

明日は晴天とのこと

本腰は明日!思う存分刈り取ります

茅刈り合宿2日目
顧問一人も加わり、今日は5人で茅刈りです。予報通りの晴天の朝。前日の雨からの曇りで、放射冷却もほどほど。夜露に濡れずカッパを着ずとも作業出来ます。
あー今日は、なんて刈りやすいんでしょう。

テンポよく刈っていると、、、。
「あー!痛い。いて、、来るなー!」
副塾長夫がのたうちまわっています。
蜂に刺されたと、わめいております。
慌て言葉を察すると、ジバチに刺されたようです。5箇所刺されました。山のプロが宿主の宿泊先『ロッジたかね』に、ポイズンリムーバーや薬を求めて戻ります。
「気分悪くなってないかい?どうかね。30分経って、気分悪くならなきゃ~。大丈夫だ。水で洗っておけ。」
山のプロからの助言で副塾長夫、安堵して作業に戻りました。

夕方、茅風通信で連載していた『ホットショットコーナー』を担当されていた中村酒店に買い物に行きました。
「今日は、どうだった?」
青水の活動を今も気遣って下さるその言葉かけに、副塾長夫口を滑らせ
「ジバチにやられました(笑)」
腫れた手を店主にみせます。
「あら。薬縫った?いいのあるよ。」
薬を患部に塗ってくれました。
慌てることなく、当たり前なこととして、訪れた困難に対処する藤原人
自然と生きるが当たり前な集落は、その内にある優しさが厚いのです。🌾
茅刈り合宿3日目🌾
11/3は、9時から雨と昨夜の予報。今朝、宝台樹スキー場の雨雲レーダーを検索すると、お昼までは降ならないとのこと。


8:45 上ノ原に到着。雨がパラつきだすなか、刈り始めました。一時雨が上がり、日差しも差し込んで、このまま上がるのではないかと期待したものの、、、。
10:30 霙混じりの大粒の雨がふり、ここで作業断念です。
冷えた体を諏訪温泉センターで温めて帰ることにしました。
今週末の茅刈りイベント。天気に恵まれますよう。皆さんで祈りましょう。