2023年度最後のプログラム、雪原トレッキングを3月9、10日の両日、 会員、会友16名の参加のもとに実施しました。
『茅風』71号掲載の「藤原だより」の通り、今年は異常に雪が少ないのですが、3月に入ると一転して雪の日が続き、プログラムは2日間とも、雪が舞い散る中での活動でした。
やはり今年は雪が少ない |
1日目、上ノ原の入口まで車で着いた一行は、スノーシューやカンジキを履いて、「メイプル・ウォーター」の採取口を取り付けておいたイタヤカエデの所まで歩き、タンクに溜まった樹液を採取しました。
一日目、雪の中でかんじき、スノーシューを装着 |
カエデ類は、氷点下でも細胞が凍結しないよう、夏の間に貯めたデンプンを糖分に変えて厳しい冬を乗り切りますが、雪解けの頃には春の芽吹きに備えて、盛んに大地から水を吸い上げるために、細胞内の樹液を導管に流しだします。そのため、この時期に木に穴を開け採取口を挿し込んでおくと、微量の糖分が溶けた樹液が採取できます。これを40分の1ほどまで煮詰めたのがメープルシロップです。
メイプル・ウォーターを採取したイタヤカエデ |
今回は条件が悪いのか採取量は少しだけでしたが、「ゆるぶの森」の豊かな恵みの一端に触れることができました。
その後、藤原スキー場に移動して、この夜、五年振りに開催される「藤原雪まつり」の会場を彩る雪灯りを設置する作業をお手伝い。バケツに雪を詰めて、雪原にひっくり返してバケツをはがせば、雪の円錐台の出来上がり。そこにスコップで穴をあけてランプを置けば、立派な雪灯りの出来上がりです。その中でも、藤岡和子会員制作の龍の雪像は中々の力作。
みんなでつくった雪灯り |
会場入り口で出迎える龍の雪像 |
その後、並木山荘に戻って夕食の後、雪まつりを見学するため再び藤原スキー場へ。久し振りに「GOROPIKA」のファイアーショーを堪能し、最後は雪原の夜空に打ち上がる大輪の花火を楽しみました。
二日目も天候は雪。車の屋根には、昨夜からの雪が積もっていました。
大幽洞を目指す雪原トレッキングには12名が参加しました。
宿からコースの入口まで車で移動し、スノーシューに履き替えた後、北山塾長をリーダーに、若手のメンバーが交代で新雪に覆われた雪原をラッセルしながら進みました。大幽洞を目指して、ゆっくりでも着実な歩みです。
大幽洞まで最後の登りをラッセル |
大幽洞までもうすぐ |
出迎えてくれた氷筍は、今年は暖冬のためか幾分、細く小さめでしたが、洞窟の奥でキラキラ輝きながら青水の一行を歓迎してくれました。
氷筍が出迎えてくれた |
奥の方には、結構できていました |
帰路は、最初の急坂を滑り降りた後は、往路で踏み固めて来た道を戻ったので、歩みはスムーズ。無事に、往路2時間、復路1時間の雪原トレッキングを終えることができました。
(報告:稲)
一方、大幽洞トレッキングを棄権した残留組4人は藤原集落の雪の中の暮らしを見ようと師入、青木沢、湯の小屋の集落を尋ねました。いずれの集落も雪の中で眠ったように静まり返っていて、豪雪地帯の冬の暮らしの厳しさを実感しました。最後に湯の小屋温泉で凍れた身体を温めて宿に帰りました。
(報告:草野)
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