2026年3月8日日曜日

2026年3月7日~8日 

 2025年度最後の活動プログラム『冬の藤原』が2026年3/7-3/8に行われました。

まだ、雪に覆われている上ノ原の草原と森

保全のために何をするの?と思われるかもしれません。

飲水思源

コップ一杯の水を飲んだらその源を思うべし

雪国の豪雪があって水源が保たれる。

 今年、上ノ原のいきものたちが健やかに生育できるか。利根川の水源と森が下流の人々の暮らしを支えている。

その大切な水の始まり『雪』

その姿を観察することも

今年の入会仕事に関わる大事な活動です。

1日目

ははそのの泉まで雪原トレッキング

利根川の始まりのひとつ。雪から顔を出しています。子どもたちは、滑り転がり、雪の味見もしていました。

 場所を変えて、藤原スキー場で行われる『藤原雪まつり』キャンドルナイトのお手伝い。

宿:樹林で夕食をとり、希望者は、スキー場にもどって、キャンドルナイトとシャボン玉ショー、シャボン玉体験に打ち上げ花火で構成された、夜の雪まつりを楽しみました。

2日目

大幽洞窟トレッキング

 今冬は、例年よりだいぶ積雪が少ない藤原ですが、この日は、朝から吹雪いています。

スノーシューや、アブラチャンで作られた藤原かんじきを履いて登ります。

小学生3人、高校生4人もいて、今年のトレッキングはとても若い!

先頭ラッセルを交代しながら登頂しました。

暖冬が顕著に現れた 氷筍

数がとても少なく寸胴で、頭が茸型にならず平らです。最後の写真が昨年の氷筍。比べて見れば明らか。

 毎年3月第二週目に登るから分かる地球環境の変貌です。今年の農作物にどう影響を与えるか、水不足が心配です。

このトレッキングの楽しみのひとつが、下山の尻滑り。藤原で育った雪遊びのプロ、The藤原っ子の北山兄妹のおかげで、いつも滑らないルートもワイワイ、キャー!と滑り、雪の藤原を堪能しました。


2026年1月12日月曜日

2026年1月12日  菅生沼の野焼き

 連携プログラムレポート

【1/12 菅生沼の野焼き】

森林塾青水枠は小貝川と同じ10名。若干のメンバー変動もあり、見学のみの方も含め10名の参加となりました。

菅生沼の野焼きも、小貝川の野焼き同様、沼周辺に自生する希少種や絶滅危惧種の保全が目的で行われています。小貝川の野焼きと異なることは、菅生沼地区では、野焼き文化が根付いていた地域だったということです。地域住民での継承が難しくなった30年程前より、茨城県自然博物館が引き継ぎ培ってきました。

12日朝。

昨日に続き、上ノ原で出会った顔がちらほら。「お久し振りです。今年もよろしくお願いします。」と年始のご挨拶。連絡を取り合っていなくても、草原あるところに集う面々。茅・野鳥・草花・蜂・昆虫と多岐に渡る草原ネットワークは、益々厚みを増してきていると感じます。

更に、野焼き三銃士:小幡 和男氏(茨城県霞ヶ浦環境科学センター) 津田 智氏(自然学術の村こしみず村長/ファイヤーエコロジー研究者) 西廣 淳氏(国立環境研究所気候変動適応センター副センター長)が揃い踏み。

 この日も昼頃から強風になる予報です。集合時間には、既に風速5m。野焼き実行ギリギリの風速ですが、主催:茨城県自然博物館の事前準備と三銃士の存在が、野焼き成功へ信頼を寄せます。

各団体の紹介後、早速ヤナギ並木の草刈りと刈り草の除去作業に入りました。恒例の小幡氏による野焼きの効果についての説明は、風が強くなる前に焼き払いたいとの意向で末黒野になってから。


午前10時着火。西廣氏が先頭指揮。

風に押された炎で生まれる上昇気流

勢いを増す炎 

天に立ち昇る黒煙

頬を撫でる熱風

着々と末黒野が広がり

つむじ風が渦を巻き 

末黒野の煤を巻き上げる

 防火帯が活き、野焼き予定地3エリアが末黒野になりました。しかし、予測を超えた火柱の高さで、数本のヤナギの立木に燃え移り、燻っています。ここで、大活躍だったのが、我ら現塾長北山氏。今年初参加にも関わらず野焼き中は、ジェットシューターを背負い、火付け役の側に付き動き回った後、自伐林業の技で、燃え移った幹を伐っていき、食い止めます。切り落としたまだ燃えている丸太は、沼にドボン。


こうして、関連団体が一致団結した菅生沼の野焼きとなりました。

2026年1月11日日曜日

2026年1月11日 小貝川の野焼き

 連携プログラムレポート

【1/11 小貝川の野焼き】

小貝川の野焼きは、河川敷に自生する希少植物や絶滅危惧種(タチスミレ マイヅルテンナンショウ ゴマノハクサ フジバカマ ヒメアマナ トネハナヤスリ ハナムグラ エキサイゼリ 等)の保全が目的で、約30年前に地元『自然友の会』が主催となり、行政や専門機関と連携して始まりました。

以前は、上流にダムなどの水量管理する施設などなく、川の増水で枯れ草を流したり、生活するための牛の餌や堆肥を作るために、下草刈りをする人々がいました。

技術の向上と生活様式の変化が『守らなければ消えてしまう植物』希少植物・絶滅危惧種を生み出したのです。

いろいろな団体が集う小貝川の野焼き。森林塾青水枠は10名。今年は9名の参加です。

朝9:00開会式。各団体の挨拶で結束を高めます。その後、防火帯を事前に主催側が刈り払っていた草の掻き出しと、燃焼エリア内に生える樹木周囲の草刈り作業を行いました。

 この日、常総市には、午後強風が吹くとの予報が発令。安全のため、午前中に野焼きの全てを終えなくてはなりません。エリアは3つ。第1エリアは2分して着火することに。まず1つ目に火が入りました。風も吹いているのかしら?という微風。炎は、比較的小さい。湿っていたのか燻るオギ。燃え残って沈下する部分もあります。

最終沈下を待たずに第1エリア2に着火。

すると、勢いよく炎が立ち、上昇気流が生まれ、一気に草を焼いていきます。

「ジェットシューター!奥へ!」

叫ぶ指揮官。申請外エリアに火が入っています。駆け寄るジェットシューター隊。青水からも2名背負っていたので駆けつけます。指揮官の指示の元、火の裏に周り、燃焼を食い止めるべく、まだ燃えぬオギへ放水。ジェットシューター隊と指揮官の働き、野バラの群生が炎を食い止めました。

消防署から通達により、エリア2・3の野焼きは中止。このままでは、枯れ草や落ち葉の重みで希少種は発芽しません。刈り払いによる草刈りと、熊手・レイキによる掻き出し作業になりました。作業は、各エリア45分。みんな良い汗を掻きました。焼いてしまえばものの10分で末黒野になり、発芽を促します。『先人の知恵』野焼きの大切さを再実感した小貝川の野焼きとなりました。


2025年11月30日日曜日

2025年11月29日~30日 茅出し~手から手へ茅の旅立ち~

 茅出し~手から手へ茅の旅立ち~🏔️

11月頭の茅刈り合宿から行ってきた茅刈り。山で干した茅ボッチを人の手で道路端まで担ぎ出します。

倒して 縛って 引きずり出す


この日、福島県南会津「会津かやぶき」の小椋 竹彦親方が、ススキの材質視察にお見えになりました。親方の見立てでは、上ノ原の茅は、南会津の茅葺きの手法に合った材質であると共に、刈る時期や刈り方も類似しているとのこと。

視察に修まらず、茅出しもご一緒しました。親方は、ただ縛るだけでなく、斜面に立っていたボッチを寝かせると、ボッチの元を掌でトントンと整え下を縛ります。次に、茎と広がった葉を掌でクイッと入れ込んで、真ん中あたりを縛ります。2点縛りです。すると、あらビックリ!!まっすぐ円錐形の美しい姿に、ものの数秒でズングリさんからシュッとしたモデルさんに大変身。職人技が光ります。

今後、南会津へ上ノ原の茅が嫁入りするならば、運搬費が一番のネックとなります。親方の縛り方で積み込めば、倍は積み込めるとのこと。縛り方でコスト削減!!しかも、掌ひとつで!!

改めて「茅って凄い」

 翌朝は、小椋親方、塾長、副塾長、事務局長で諏訪神社の茅葺き屋根の状態をみに行きました。「この冬を越えないだろう。早急になんとかしなければ。せめて、雪が積もる前に、屋根に生えた草木を切るくらいはやらないと」と職人の見立てでした。ここで親方とはお別れです。

 2日目、運搬は、後日になると今年の嫁入り先町田工業から連絡が来ていたので、入会の森を散策しました。

葉を落とした木々 枯れた草

その姿は 次世代につなぐ母の美しさ

枯れ草や落ち葉は 土に還るために

実や種は 芽を出すために

これから雪の下で春を待つのだろう

猪の獣道 鹿の泥付け 熊棚

いきものたちは すぐそこに

ともにいきる いのちある者として

 天気に恵まれた2日間。谷川連峰と草原の壮大な景色に集まったボッチが映えています。今年は、茅刈りイベントを講習として開催したため、320ボッチ1600束と、例年に比べて少なめですが、丁寧に刈った分、大きさが揃っていて本当に美しい。茅刈り古老衆の技量にはまだまだですが、こんな感じで質も量も上げていきたいと思います。

後日、無事に中之条の町田工業へ嫁入りしたと塾長より連絡がありました。茅は、群馬県内及び、近隣の茅葺き文化財建造物修復、保存に活かされます。

今年の茅仕事もおしまいです。

最後に、山之口終い神事を行いました。

十二様へ感謝を捧げるとともに、自然の恵みと安全を祈り、野焼きから始まった今年の茅仕事が、つつがなく行えたことを祝詞を唱えご報告いたしました。

これを書いているのは12/30

今年もあと1日となりました

もう上ノ原は銀世界

皆様、よいお年をお迎えください。



2025年11月9日日曜日

2025年11月8日~9日 茅刈り

 🌾受けつないでいく🌾

群馬県みなかみ町藤原上ノ原入会地茅場

11/8.9に茅刈りイベントが行われました。


今年は、飲・水・思・源の4グループに分けて、半日丸々茅刈り講座を開きました。

講座にしたのは、去年の茅出しで降ろしたボッチの大きさがバラバラだったこと。5束で1ボッチですが、中には古老の1束に満たないボッチもありました。2017年までは、茅の出荷量の約90%は、藤原古老茅刈り衆が担っていました。他から来るボランティアの茅刈りは、1年でイベント日のたった5時間だけです。

塾の幹事たちは、年々古老たちが刈れなくなり、刈り束数確保に躍起になってしまっていたのです。古老たちは、イベントの時には、自分のボッチは立てず、丸半日指導に徹してくれていたことを思い出しました。『受けつなぐこと』に力を注いでいたのです。藤原刈りをつなぐには、躍起になっちゃぁ続かないと、バラバラなボッチをトラックに積みながら気づかされました。

11/8

茅刈りイベント当日。木々が橙、黄金と色づき晴天に映えた快晴。

まずは塾長のデモンストレーションから始まります。今年は、古老萬枝さんの顔が見えません。萬枝節が聞けず残念。

でも、2020年まで茅の嫁入り先だった、町田工業から2人刈り手がお越し下さいました。

さあ!!グループに別れて実践です。

1束の大きさが直径20cmに揃うように、目安紐(下から6割のところを計測)を配りました。これで、ある程度均一された束が出来上がります。4グループの講師陣たちは各々「脇に抱えながら鎌をこう引いて、、」

ザッザッザッまるけて刈る藤原刈りを間近で披露。参加者は、作業から生まれる細かな疑問もすぐに尋ねていける環境です。

「どうですか?」

と尋ねれば

「気持ちいい。」「楽しいです」

と上ノ原を気に入ってくれた様子の返事ばかり返ってきます。

3時のお茶は、上ノ原入会の森のクロモジ茶を淹れました。お茶うけは、5/31の活動で収穫し、塩漬けにしていた蕨を、たたき味噌と梅醤油はちみつ漬けにしたものをご用意しました。「いい香り」「美味しいです」香り、胃袋からも茅場を味わいました。残り40分、夕日にススキが染まる頃に作業終了。

 今宵の宿は、昨年の茅刈りイベントと同じロッジ『とんち』にお世話になります。地味溢れる料理に舌鼓。夕食には、町田工業社長:町田守俊氏も参加され、塾長と何やら茅談義に花が咲いています。車座講座は、まず、北山塾長から自然共生サイト登録認定について。続いて、メインの町田社長による『町田工業茅葺き事情近年史』屋根の形から年代を割り出したり、外観だけでは測れない、開けてみないと分からない茅葺きの葺き方などなど。興味深い内容に質問が止みません。車座講座歴代1位の2時間!!22時を前に半ば強制的に終了しました。興奮覚めず部屋に戻っても茅談義となりました。

 9日は朝から雨。小降りのまま降り続く予報です。雨の中の作業で茅刈りが嫌いになってしまわぬよう。茅刈りは、希望者のみ。入会の森散策をメインプログラムとしました。散策は草野顧問、稲事務長にお願いしました。茅刈りは、藤岡副塾長が先導して、4名が茅刈りに立候補。暫く刈っていると雨が止み、乾くと刈りやすいんだと肌で感じます。11時作業&散策終了。

ふみ子さんマルシェへ。生憎の天気なので、いつもの茅場青空マルシェではなく、集会所遊山館で開きました。館内に入ったとたん、ツルウウメモドキノタペストリーや、ふみ子さん栽培の観賞用ベジタブルブーケに、野花のドライフラワー花籠などなど。パッと場が明るくなるふみ子さんワールドが出迎えてくれました。もちろんお野菜やお豆、手芸品もあります。全てふみ子さんの作品たち。

今年は、技術向上に力を入れたのでボッチ券はあまり発行出来ませんでしたが、勿論現金払いOK!

両手いっぱいの藤原土産となりました。

【報告】イベント刈り数 36ボッチ

鎌は引くまるけて茅刈り

ススキとススキのとも縛り

この藤原刈りの術を受けつないでいこう

さあ!次は茅出し 山之口終いです