2016年5月27日金曜日

5月定例活動 茅株の移植と新緑の散策ほか


森林塾青水の5月の定例活動を好天に恵まれた21日~22日、群馬県みなかみ町において13人の参加で実施しました。
1日目のメインは、参加者を山菜の採取と茅株の移植の2班に分けての活動でした。茅場(ススキ草原)の管理の一環として、茅(ススキ)の密度が低い場所への茅株の移植は少しずつ手掛けてきましたが、定例活動に取り入れたのは初めてですので、今回はこちらを報告しましょう。
参加したのは4名。場所は、上ノ原の茅場を貫く作業道脇の一画で、以前から移植を進めてきた部分です。まず初めに鍬を使った移植手順の説明を受けました。茅はひとまとまりの株として生育しているケースが多いので、作業道の南側から掘り取った茅株を、茅株の密度が低い北側に掘った穴の中へ移して周りを踏み固めれば、1回の作業が完了します。とは言え、やってみると茅場の土はかなり固くしまっていて、大きな石が埋まっていることもあり、なかなかの力仕事でした。鍬は1枚板の唐鍬と3本爪の備中鍬とを持っていきましたが、細い爪は硬い地面で曲がってしまい、唐鍬の方がはるかに使いやすかったです。それでも曲がった爪をそのつど直しながら、なんとか力を合わせて1時間ほどで約  
20株を移植し、この日の作業を終えることができました。移植した株がこれから順調に
活着し、新しい場所で元気に育つことを祈っています。


茅株の移植
 

2日目は、湯ノ小屋川に沿いに車を走らせ、標高1500m付近にある「奥利根水源の森」まで出かけての自然散策がメイン活動となりました。コースは駐車場のあるキャンプ場から約1kmを上って行く「森林浴のみち」です。看板によると約20分の行程ということでしたが、少し歩いては立ち止まっての観察を繰り返したため、1時間以上かかりました。ちょうどブナの新緑が鮮やかになりだしたところで、その美しさに目を奪われました。またハウチワカエデやウリハダカエデ、オオカメノキやオオバクロモジなども開花の時期を迎えていました。昨年が豊作だったというブナをはじめ、林床には多様な木々の芽生え(実生苗)も多く見つかり、どの参加者も興味が尽きない様子でした。
ブナの森に咲くウリハダカエデの花
 
ブナの新緑とハウチワカエデの展葉


 
このブナの森は、林野庁が択伐による広葉樹林の天然更新を試みてきた場所でもあります。ただしササが優占している場所もあって、そこではブナの実生苗もやがてはササに光を奪われて、枯れてしまうことが多いようです。かつて、こうした更新作業にも関わった経験のある草野塾長の評価によると、現状は70点だとか。今後、この森が長い年月の中でどうなっていくのか、とても気になるところです。散策を終えて戻ったキャンプ場で、宿から持参したおにぎりと山菜類で昼食を済ませ、水源の森を後にしました。
 
択伐の説明

 

                                       以上 米山記


1日目の車座講座は、塾の発足当時から大変ご支援いただいている林 親男さんにお願いしました。
 林さんは、藤原の発展をいつも考えて様々な活動を行っておられます。
 これまでも地域交通の運行に貢献され、町会議員も務められた郷土愛あふれる方です。
お聞きしたタイトルは「ダムができたころからの藤原の変貌」。戦後のダムができる前の藤原の様子を伺い、ダムができた経緯や藤原が変わっていく様子を語っていただきました。お話の中にたびたび出てくる「藤原の為には・・・」とこれからの藤原を託する後継者達への言葉として「無理やり押し付けても長続きしない、本人たちがやる気になることが一番」が印象に残っています。

今年度第1回車座講座

2日目の水源の森林を散策する前に参加者の皆さんには、県道の草刈と側溝整備行っていただきました。群馬県クリーン作戦作戦い今年も参加です。

青水のメットをかぶって


上ノ原の賑わいコーナー
上ノ原のミツバツチグリと甲虫?

         
                                                           以上 草野記
 







 

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